JIS K7171:2016 pdfダウンロード
JIS K7171:2016 pdfダウンロード。プラスチック−曲げ特性の求め方 Plastics-Determination of flexural properties
1 適用範囲
1.1 この規格は,硬質及び半硬質プラスチック(3.12参照)の定められた条件下における曲げ特性の求め方について規定する。また,推奨試験片の形状,その他の試験片の形状を示すパラメータ,及び試験速度の範囲を規定する。
1.2 この試験方法は,試験片の曲げ挙動を調べる目的,並びに定められた条件下における曲げ強さ,曲げ弾性率,及び曲げ応力と曲げひずみとの関係から得られる他の特性を測定する目的に用いる。この試験方法は,両端自由支持はり(梁)で中央に力を加える3点曲げ試験である。
1.3 この試験方法は,次の材料に適する。 − 型成形,押出成形,及び注型の熱可塑性プラスチック材料(非充塡プラスチックのほか,充塡材入り及び強化材入りのコンパウンドを含む。),並びに硬質熱可塑性樹脂板。 − 熱硬化性型成形材料(充塡材入り及び強化材入りのコンパウンドを含む。),及び熱硬化性樹脂板。 この規格は,強化材入りのコンパウンドの場合,加工前の繊維長が7.5 mm以下の繊維強化コンパウンドに適用する(JIS K 7140-1[5]及びJIS K 7140-2[6]参照)。また,加工前の繊維長が7.5 mmを超える長繊維強化材料(積層品)については,JIS K 7017[7]を参照する。 なお,この試験方法は,硬質発泡材料及び発泡材料を用いたサンドイッチ構造体には適さない。これらについては,JIS K 7221-1[3],及び/又はJIS K 7221-2[4]を参照する。 注記 紡織繊維強化プラスチックの種類によっては,4点曲げ試験が望ましい。この方法は,JIS K 7017に規定されている。
1.4 この試験方法に用いる試験片は,規定した寸法に直接成形したもの,JIS K 7139に規定する多目的試験片の中央平行部分から規定寸法に切り出したもの,又は積層,型成形,押出成形及び注型板の最終製品若しくは半製品から規定寸法に切り出したものとする。
1.5 この試験方法では,試験片の推奨寸法を規定している。寸法が異なる試験片,又は異なった成形条件で作製した試験片を用いた試験結果は,同じにはならない。試験速度及び試験片の状態調節条件のような他の条件も,試験結果に影響する。 注記 特に,結晶性ポリマーの場合,成形条件及び成形品厚さによって変化する表面配向層(スキン層)の厚さが,曲げ特性に大きく影響する。
1.6 この試験方法は,プラスチックの設計パラメータの決定には適切ではないが,材料比較試験及び品質管理のための試験として使用できる。 1.7 応力−ひずみ曲線が非線形性挙動を示す場合は,曲げ特性は見掛けのものとなる。ここで用いられる式は,線形弾性挙動を仮定して導かれており,試験片の厚さに対し,非常に小さいたわみのときに有効である。推奨試験片(寸法,80 mm×10 mm×4 mm)では,3.5 %の規定曲げひずみ,及び支点間距離Lと試験片の厚さhとの比(L/h)が16である場合,たわみは,1.5 hとなる。曲げ試験は,柔らかい延性材料より,小さなたわみで破壊する硬いぜい(脆)性材料に適している。
1.8 ひずみ速度の与え方は,試験中にひずみ速度を変更しないA法,及び試験中にひずみ速度を変更するB法の二つの方法を規定している。A法は,例えば,試験中連続して1 %/minのひずみ速度を用いる。B法は,二つの異なるひずみ速度を用いる。例えば,曲げ弾性率の決定に1 %/minのひずみ速度を,曲げ応力ひずみ曲線の残り部分には,材料の延性によって,5 %/min又は50 %/minのひずみ速度を用いる。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 ISO 178:2010,Plastics−Determination of flexural properties及びAmendment 1:2013(IDT) なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”ことを示す。
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