JIS R1683:2014 pdfダウンロード
JIS R1683:2014 pdfダウンロード。原子間力顕微鏡によるファインセラミックス 薄膜の表面粗さ測定方法 Test method for surface roughness of ceramic thin films by atomic force microscopy
1 適用範囲
この規格は,基板上に形成したファインセラミックス薄膜の表面形状のうち,算術平均粗さRaの範囲が1〜30 nm,かつ,粗さ曲線要素の平均長さRSmの範囲が0.04〜2.5 μmの表面粗さを,原子間力顕微鏡によって測定する方法について規定する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ
JIS B 0633 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−表面性状評価の方式及び手順
JIS B 0651 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−触針式表面粗さ測定機の特性
JIS Z 8401 数値の丸め方
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0601,JIS B 0633及びJIS B 0651によるほか,次による。
3.1 原子間力顕微鏡,AFM(Atomic Force Microscopy) 鋭くとがらせたプローブと試料との間に働く原子間力を,プローブを保持する微細な板ばねのたわみによって検知し,その力を一定に保つようにして走査することによって試料表面の三次元像を得る装置。
3.2 カンチレバー 原子間力を測定する探針を取り付けた測定子。
3.3 X方向
試料に対して探針を高速にライン走査を行う方向。
3.4 Y方向
探針を高速にライン走査する始点位置を,X方向と垂直に少しずつ移動させる方向。
3.5 Z方向
探針が表面の法線方向に変位する方向。すなわち,表面の凹凸の高さ方向。
3.6 測定曲面
X方向の測定断面曲線をY方向に少しずつ移動させて繰返し測定することで得られる,XY方向の断面曲面。
3.7 評価長さ[Ln(X),Ln(Y)]
測定曲面のX軸方向長さ又はY軸方向長さ。
3.8 標準試料
規定された段差をもつ試料。Z軸の値を校正するために使用する。
3.9 探針検定用試料
探針の適否を判定するために使用する,先端がとが(尖)った形状をもつ試料。
3.10 先端断面直径(D)
探針の先端から10 nm根元側での直径。
3.11 粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)
基準長さにおける輪郭曲線要素の長さの平均。
3.12 算術平均粗さ(Ra)
測定曲面からフィルタを用いずに求めた算術平均高さ。
3.13 最大高さ粗さ(Rz) 測定曲面からフィルタを用いずに求めた最大高さ粗さ。
4 測定環境
温度変化,音響ノイズ及び床振動の少ない場所で測定を行う。具体的には,次に示す環境条件で行うのがよい。
a) 温度:18〜25 ℃で,かつ,温度変化をできるだけ小さくする。
b) 相対湿度:70 %以下。
c) 騒音レベル:60 dB以下。
d) 床振動:1×10−3 m/s2 以下(100 Hz以下)。
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