JIS K1474:2014 pdfダウンロード
JIS K1474:2014 pdfダウンロード。活性炭試験方法 Test methods for activated carbon
5 試料採取方法
試料の採取は,JIS M 8100及びJIS M 8811によって,全体を代表するように採取する。
6 一般事項
試験の一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0121及びJIS K 0127による。
7 試験方法
7.1 吸着性能
7.1.1 要旨 活性炭による吸着は,液相吸着及び気相吸着がある。液相吸着は,よう素及びメチレンブルーを被吸着物質の代表として吸着等温線を作成し,特定濃度での吸着量によって評価する。気相吸着は,溶剤蒸気の吸着量をはかることによって評価する。
7.1.2 液相吸着における吸着等温線
7.1.2.1 液相吸着における吸着等温線の求め方 液相吸着における吸着等温線の求め方は,次による。
a) 要旨 吸着等温線は,一定温度において平衡状態にある被吸着物質の濃度と吸着量との関係を示すもので,残留濃度をグラフの横軸に,活性炭単位質量当たりの吸着量を縦軸にプロットして図示する。
b) 試料調製方法 粉末試料の場合は,そのままの状態で115±5 ℃に調節した恒温乾燥器中で3時間乾燥した後,デシケーター[乾燥剤としてシリカゲルを使用(以下,特に記載のない場合には同じ。)]中で放冷する。粒状試料の場合は,試料をJIS Z 8801-1に規定する網ふるい45 μm(ふるいの枠の寸法:ふるい面から上の内径75 mm)を90 %以上通過するまで粉砕し,上記の方法で乾燥する。 注記 粒状試料を粉砕する場合は,粉砕器の摩耗などによる試料汚染に注意する。試料汚染が生じた場合,吸着性能試験などに影響を与えることがあり,汚染を確認する方法として強熱残分分析,蛍光X線分析などによる試料の粉砕前後の変化がある。
c) 試験溶液 試験溶液は,吸着の対象となる溶液を使用する。吸着性能は,溶媒の種類,被吸着物質の濃度,共存成分,温度,pH,接触時間などの諸因子によって影響されるので,試験目的に応じて条件を一定にする必要がある。
d) 装置及び器具 装置及び器具は,活性炭吸着の操作条件に応じて,次のものから選定する。
1) 恒温乾燥器 115±5 ℃の温度範囲に調節できるもの。 2) 振とう機 振幅が水平方向に40〜50 mm,1分間に100〜250回往復できるもの。
3) 遠心分離機 容量50 mLの沈殿管を1分間に2 000〜4 000回転できるもの。
4) 分光光度計 JIS K 0115に規定するもの。
5) 容器 三角フラスコ又はビーカー
6) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種Cのもので,直径110 mmのもの。
7) ろ過膜 孔径0.45 μmのもの。
8) 減圧ろ過装置 ろ過膜を保持して,減圧ろ過をすることができるもの。
9) 高速振動試料粉砕機 JIS Z 8801-1に規定する網ふるい45 μmを90 %以上通過するように試料を粉砕でき,かつ,試料を入れる容器は,摩耗などによる試料汚染が生じにくいもの。
e) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 数個の容器に試験溶液をそれぞれ一定量入れ,これに試料を添加し,所定の温度を保ちながら吸着平衡に達するまで,振とう機を用いて試料と試験溶液とを十分に接触させる。 試料の添加量は,対象とする被吸着物質の種類,濃度及び試験の目的によって決まるが,期待する試料の吸着効果を満足するのに必要な添加量を含む範囲で,3点以上(例えば,各試験溶液100 mLに試料を0.1 g,0.2 g,0.3 g,0.5 g…などのように。)添加する。
2) ろ紙,ろ過膜(孔径0.45 μm),遠心分離機などを用いて,試料が漏れないように溶液と試料とを分離する。
3) 分離した各溶液中の被吸着物質を定量し,各平衡濃度(残留濃度)を求める。定量方法は,被吸着物質の特性に適合した方法を採用する。着色物質については,吸光度などで表示することもできる。
4) 試料を添加しない空試験について1)〜3) の操作を行う。
5) 両対数グラフ上に,被吸着物質の残留濃度を横軸に,試料単位質量当たりの被吸着物質吸着量を縦軸にしてプロットし,吸着等温線を作成する。
6) 目的とする範囲の等温線が得られなかった場合は,試料量を増減して,再度試験する。また,試験を行う際には,あらかじめ吸着時間を変えて吸着量が一定になる,すなわち,平衡に達するまでの時間を知っておく必要がある。
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