JIS K0081:2012 pdfダウンロード
JIS K0081:2012 pdfダウンロード。排ガス中のほう素分析方法 Method for determination of boron in flue gas
1 適用範囲
この規格は,石炭,廃棄物,バイオマスなどの燃焼によって,煙道,煙突,ダクトなどに排出されるガス(以下,排ガスという。)に含まれる粒子状及びガス状ほう素を個別に採取分析し,合算することによって,排ガス中ほう素濃度を分析する方法について規定する。粒子状ほう素とは,
0.3 µmの粒子に対して99.5 %以上の捕集効率をもつフィルターに捕集される粒子状物質に含まれるほう素及びその化合物の総称であり,ガス状ほう素とは,そのフィルターを通過するほう素及びその化合物の総称である。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0095 排ガス試料採取方法
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0133 高周波プラズマ質量分析通則
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8230 過酸化水素(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8819 ふっ化水素酸(試薬)
JIS K 8863 ほう酸(試薬)
JIS K 9901 高純度試薬−硝酸
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS Z 8808 排ガス中のダスト濃度の測定方法
3 分析方法の原理
排ガス中の粒子状ほう素は,ろ紙を用いた試料採取装置で捕集した後に誘導結合プラズマ発光分光分析法(以下,ICP発光分光分析法という。)又は誘導結合プラズマ質量分析法(以下,ICP質量分析法という。)を用いて定量する。排ガス中のガス状ほう素は,排ガスを吸収液に吸収した後に,ICP発光分光分析法又はICP質量分析法を用いて定量する。粒子状及びガス状ほう素濃度を合計し,排ガス中のほう素濃度を求める。粒子状ほう素及びガス状ほう素のそれぞれの定量下限値は,試料ガス採取量を120 Lとして,ICP発光分光分析法を用いた場合いずれも0.05 mg/m3とし,ICP質量分析法を用いた場合,いずれも0.001 mg/m3とする。
注記 この規格に示すmg/m3は,標準状態(273.15 K,101.32 kPa)における質量濃度である。
4 一般事項
一般事項は,次による。
a) 試料ガス採取方法に共通する一般事項は,JIS K 0095及びJIS Z 8808による。
b) 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
c) ICP発光分光分析法に共通する一般事項は,JIS K 0116による。
d) ICP質量分析法に共通する一般事項は,JIS K 0133による。
e) 試料溶液の調製及び分析に用いる水は,JIS K 0557の4.(種別及び質)に規定するA3のもの,又はこれと同等のものを用いる。ただし,シリカガラス製又は金属製の蒸留器を用いて調製したもの。
5 粒子状ほう素の試料採取方法
5.1 一般 同一試料採取位置において,できるだけ時間間隔をあけずに,通常2回以上試料ガスを採取し,それぞれ分析する。
5.2 測定位置 測定位置は,JIS Z 8808の4.1(測定位置)による。
5.3 測定点 測定点は,JIS Z 8808の4.3(測定点)による。
5.4 試料採取装置 JIS Z 8808の8.1(ダスト試料採取装置の種類)の(1)(普通形試料採取装置)に規定した普通形試料採取装置又は(2)(平衡形試料採取装置)に規定した平衡形試料採取装置を用いる。ただし,ろ紙には,アルミナを含むろ紙はガス状ほう素を吸着するので使用せず,シリカ繊維のろ紙を用いる。試料採取装置は,ダスト捕集器の位置によって1形と2形とに区別し,1形はダスト捕集器をダクト内に置き,2形はダスト捕集器をダクト外に置く。
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