JIS A1153:2012 pdfダウンロード
JIS A1153:2012 pdfダウンロード。コンクリートの促進中性化試験方法 Method of accelerated carbonation test for concrete
1 適用範囲
この規格は,雰囲気中の二酸化炭素濃度を高くすることによってコンクリートの中性化を促進させた場合の,中性化深さを測定する方法について規定する。 この試験方法は,コンクリート構造物における中性化抵抗性の直接的評価,及び/又は中性化抵抗性によって定まるコンクリート構造物の耐用年数予測を行うためのものではない。 なお,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を附属書Aに記載する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1132 コンクリート強度試験用供試体の作り方
JIS A 1138 試験室におけるコンクリートの作り方
JIS A 1152 コンクリートの中性化深さの測定方法
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7516 金属製直尺
JIS K 1106 液化二酸化炭素(液化炭酸ガス)
3 試験用装置,測定用装置及び器具
3.1 試験用装置 試験用装置は,供試体に所定の促進中性化の条件を与えるのに必要な温度及び湿度制御装置,二酸化炭素濃度制御装置,試験槽,温度及び湿度測定装置,並びに二酸化炭素濃度測定装置からなるものとし,温度を1 ℃,相対湿度を1 %,二酸化炭素濃度を0.1 %まで読み取れるものとする。
3.2 測定用装置及び器具 測定用装置及び器具は,次のうち必要なものを用いる。
a) 供試体を割裂できる圧縮試験機,曲げ試験機,ハンマーなどの装置又は器具
b) 供試体を切断できるコンクリートカッターなどの装置
c) 測定面に付着するコンクリートの小片又は粉を除去できるはけ,電気掃除機などの器具
d) ドライヤ
e) 噴霧器
f) JIS B 7507に規定するノギス,又はJIS B 7516に規定する金属製直尺で0.5 mmまで読み取れるもの。
4 二酸化炭素 試験に使用する二酸化炭素は,JIS K 1106に適合する液化二酸化炭素又はこれと同等の品質をもつものとする。
5 供試体
5.1 供試体の形状・寸法 供試体の断面は,正方形でその一辺の長さは100 mmとし,供試体の長さは400 mmを基本とする1)。 なお,粗骨材の最大寸法は,供試体断面の一辺の3分の1以下とする。
注1) 試験の目的によっては,他の形状・寸法の供試体を用いてもよい。 5.2 供試体の個数 供試体の個数は,同一条件の試験に対して3個とする。
5.3 供試体の作り方 供試体の作り方は,JIS A 1138及びJIS A 1132の5.2(器具),5.3(コンクリートの打込み)による。
注記 供試体上面のならしの際には,打込みが終わった後,上面の余分のコンクリートをかき取り,木ごてでならした後,適切な時期に金ごてで仕上げると,供試体上部近辺における中性化深さのばらつきなどが小さくなる。
5.4 型枠の取外し 型枠の取外しは,コンクリートを詰め終わった後,その硬化を待って行う。型枠の取外し時期は詰め終わってから16時間以上3日以内とする。この間供試体は振動,衝撃及び水分の蒸発を防がなければならない。
5.5 前養生 供試体は型枠を取り外した後,材齢4週まで温度20±2 ℃の湿潤状態で養生を行う。湿潤状態を保つには供試体を水中又は湿潤な雰囲気中(相対湿度95 %以上)に置く。ただし,水中で養生する場合は,供試体が絶えず新鮮な水で洗われるような状態にしてはならない。材齢4週後,相対湿度(60±5)%,温度20±2 ℃の恒温恒湿室に材齢8週まで静置する。材齢7〜8週の間に,供試体の打込み面,底面及び両端面を,二酸化炭素を遮断するのに十分なものでピンホールがないようにシールする。
注記 シールは,エポキシ樹脂,ポリウレタン樹脂,アルミニウムはく(箔)テープなどを用いてもよい。
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