JIS B7021:2013 pdfダウンロード
JIS B7021:2013 pdfダウンロード。一般用防水携帯時計−種類及び防水性能 Water resistant watches for general use-Classification and water resistibility
1 適用範囲
この規格は,一般用の防水携帯時計(以下,防水時計という。)の種類及び防水性能について規定する。 なお,潜水用などの特殊防水携帯時計はこの規格の対象としない。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 ISO 22810:2010,Horology−Water -resistant watches(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS B 7010 時計部品−名称
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 7010によるほか,次による。
3.1 防水(water resistance) 水の浸入を防ぐ能力。
3.2 防水時計(water-resistant watch) 水の浸入を防ぐことができる時計。
3.3 加圧(overpressure) 浸水の深さに比例して水によって加わる圧力[bar1)で明示する。]。 注1) 加圧について,使用に当たっての注意及び物理的な概念を,A.1及びA.2に示す。
3.4 浸水の深さ(depth of immersion) 水面から浸水している時計までの垂直方向の距離。
3.5 加圧防水性(加圧に対する防水) 時計に水圧がかかった場合の,時計内への水の浸入を防ぐ性質。 3.6 耐浸せき(漬)性(浅い場所での防水) 水中に浸せき(漬)した場合の,時計内への水の浸入を防ぐ性質。
3.7 操作部防水性(操作部材に外力がかかった場合の防水)
水中で時計の操作部に外力がかかった場合の,時計内への水の浸入を防ぐ性質。
4 種類 防水時計は,加圧水準によって,次の種類に区分する。
a) 1種防水時計 2 barの水圧に耐える防水時計。日常生活の汗,洗顔時の水滴,雨などに耐えられるものであるが,水圧の変化が激しい条件下では,使用できない。
b) 2種防水時計 4 bar以上の水圧に耐える防水時計。水泳などの水中での使用が可能なもの。
5 要求事項
5.1 加圧防水性 6.3.2に規定する試験を実施し,その前後に行う6.2に基づく結露試験によって,ガラス内部の表面に結露があってはならない。
5.2 耐浸せき(漬)性 6.3.3に規定する試験を実施し,その前後に行う6.2に基づく結露試験によって,ガラス内部の表面に結露があってはならない。
5.3 操作部防水性
6.3.4に規定する試験を実施し,その前後に行う6.2に基づく結露試験によって,ガラス内部の表面に結露があってはならない。
5.4 熱衝撃を受けた場合の防水性 6.3.5に規定する試験を実施し,その前後に行う6.2に基づく結露試験によって,ガラス内部の表面に結露があってはならない。
6 試験方法
6.1 試験条件 試験を実施する前に,りゅうず,ボタンなどの操作部を操作し,通常の使用状態に戻しておく。
試験室の室温及び試験水槽の水温は,18 ℃〜25 ℃とする。ただし,6.3.5に規定する試験の場合は除く。
6.2 結露試験 この試験の目的は,時計の防水性を次の方法で検証することである。
a) 時計を40 ℃〜45 ℃の間に設定した加熱板に載せ,時計のガラスが加熱板の温度に達するまで置く。
加熱時間は,個々の時計によって異なる。その間,ガラス内面への水滴又は曇りの発生の有無を目視によって観察する。
b) 加熱板上の防水時計のガラスの上に18 ℃〜25 ℃の水滴,濡れ布又は濡れパッドを置く。
c) 約1分後乾いた布でガラスを拭く。 ガラス内部の表面に結露ができた時計は,この規格の要求事項を満たさない。 注記1 時計が湿気で飽和状態にある環境に置かれた場合,結露試験では,防水性の欠陥を検出できない可能性がある。
注記2 厚さが2 mm以上のガラスでは,水滴による結露試験は信頼性が低い。したがって,濡れ布又は濡れパッドを用いるのが望ましい。 注記3 曇りが1分以内に消える場合には,防水不良ではないとみなす。
6.3 浸せき(漬)による防水試験
6.3.1 一般 6.3.2〜6.3.5に規定する試験を行う。
6.3.2 加圧防水性試験 時計を水を満たした容器に完全に浸せき(漬)する。容器内の圧力を次の値まで1分以内に加圧する。 − 1種防水時計の場合は,2 bar以上とする。
− 2種防水時計の場合は,表示圧力値とする。ただし,4 bar以上とする。 その水圧を加圧した状態で10分間保持する。次に,水圧を1分以内に戻す。
6.3.3 耐浸せき(漬)性試験 時計を水中10 cm±2 cmの深さに浸せき(漬)し,1時間以上保持する。
6.3.4 操作部防水性試験 時計を水中10 cm±2 cmの深さに浸せき(漬)し,りゅうず及びボタンに対しその軸と垂直方向に約5 Nの力を加え,5分間保持する(図1参照)。 注記 りゅうず及びボタンは,ねじを締めておかなければならないものは締めておく。
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