JIS A1906:2008 pdfダウンロード
JIS A1906:2008 pdfダウンロード。小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の低減性能試験法−一定揮発性有機化合物(VOC), 及びホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物濃度供給法による吸着速度測定 Performance test of sorptive building materials of reducing indoor air pollution with small chamber-Measurement of adsorption flux with supplying constant concentration of contaminant air of VOC and aldehydes without formaldehyde
1 適用範囲
この規格は,JIS A 1901に規定するチャンバーを用いて,建築物の室内空気中の揮発性有機化合物(以下,VOCという。)及びカルボニル化合物を吸着,分解などをすることによって,その汚染濃度を低減する性能をもつ建築材料の,濃度低減性能の測定方法について規定する。ただし,ホルムアルデヒドの濃度低減性能の測定に関しては,JIS A 1905-1で規定する。
なお,この測定方法は建築用ボード類,壁紙,床材,塗材などに適用できる。ただし,紫外線及び可視光線の存在下において分解する触媒作用をもつ材料は,適用しない。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16000-24:2009,Indoor air−Part 24: Performance test for evaluating the reduction of volatile organic compound (except formaldehyde) concentrations by sorptive building materials(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法−小形チャンバー法 注記 対応国際規格:ISO 16000-9,Indoor air−Part 9: Determination of the emission of volatile organic compounds from building products and furnishing−Emission test chamber method(MOD)
JIS A 1902-1 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第1部:ボード類,壁紙及び床材
JIS A 1902-2 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第2部:接着剤
JIS A 1902-3 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第3部:塗料及び建築用仕上塗材
JIS A 1902-4 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第4部:断熱材
JIS A 1905-1 小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の低減性能試験法−第1部:一定ホルムアルデヒド濃度供給法による吸着速度測定
JIS A 1962 室内及び試験チャンバー内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量−ポンプサンプリング
注記 対応国際規格:ISO 16000-3,Indoor air−Part 3: Determination of formaldehyde and other carbonyl compounds in indoor air and test chamber air−Active sampling method(MOD)
JIS A 1965 室内及び試験チャンバー内空気中揮発性有機化合物のTenax TA®吸着剤を用いたポンプサンプリング,加熱脱離及びMS又はMS-FIDを用いたガスクロマトグラフィーによる定量
注記 対応国際規格:ISO 16000-6,Indoor air−Part 6: Determination of volatile organic compounds in indoor and test chamber air by active sampling on Tenax TA sorbent, thermal desorption and gas chromatography using MS or MS-FID(MOD)
JIS A 1966 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析−ポンプサンプリング
注記 対応国際規格:ISO 16017-1,Indoor, ambient and workplace air−Sampling and analysis of volatile organic compounds by sorbent tube/thermal desorption/capillary gas chromatography−Part 1: Pumped sampling(MOD)
JIS K 0123 ガスクロマトグラフィー質量分析通則
JIS K 0124 高速液体クロマトグラフィー通則
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 JIS K 8872 ホルムアルデヒド液(試薬)
注記 対応国際規格:ISO 6353-3,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series(MOD)
JIS Z 8703 試験場所の標準状態 注記 対応国際規格:ISO 554,Standard atmospheres for conditioning and/or testing−Specifications(MOD)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901及びJIS A 1905-1によるほか,次による。 対象化学物質は,VOC及びホルムアルデヒドを除く他のカルボニル化合物とする。
3.1 ガイドライン値(guideline concentration)
一般居住環境における厚生労働省の示す室内汚染物質濃度の許容限界推奨値。 例 ガイドライン値は,トルエンでは260 μg/m3,キシレンでは870 μg/m3,p-ジクロロベンゼンでは240 μg/m3,エチルベンゼンでは3 800 μg/m3,スチレンでは220 μg/m3,テトラデカンでは330 μg/m3,アセトアルデヒドでは48 μg/m3が厚生労働省によって示されている。
4 記号及び単位
この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS A 1901及びJIS A 1905-1による。
5 測定原理 対象化学物質低減性能は,低減量の性能及び低減効果の持続性能を測定することによって求める。この試験は,試験建材の初期低減性能及び持続性能の両方を評価することを意味している。 ガイドライン値程度の濃度の対象化学物質を含有する空気を試験建材を設置したチャンバーに導き,チャンバーから排出される空気濃度の差異によって,試験建材の室内濃度低減性能を測定する。試験は定常的な換気のある状況下で試験建材の濃度低減性能を半寿命(初期性能の1/2)となるまで測定する。この試験では,吸着速度Fm及び半寿命までの積算吸着量ρAcを求める。積算吸着量ρAcは,破過試験から求めた飽和除去量ρAaとして定義される。
試験建材の室内濃度の低減効果が28日を超えて持続する場合,対応する時間経過の間測定する代わりとして,附属書Aに規定する方法で試験をしてもよい。
試験建材の対象化学物質低減性能は,主に対象化学物質濃度,物質伝達率,試験建材自身がもつ吸着特性(吸着等温線,拡散抵抗など)によって決定される。それゆえ,低減性能試験は,対象化学物質濃度及び試験建材のもつ物質伝達率の両方を規定すべきである。
注記 長期の対象化学物質低減性能は,飽和除去量ρAaで表される。必要であれば,補助的な指標として汚染物質除去性能の寿命tltで表す。
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