JIS R1674:2007 pdfダウンロード
JIS R1674:2007 pdfダウンロード。ファインセラミックスの加工損傷による 強度変化の統計的判定方法 Statistical analysis for influence of machining damage on strength of fine ceramics
1. 適用範囲
この規格は, ファインセラミックス製の機械部品又は構造部材が, その製造工程において 加工を行った場合, 加工によって生じる強度差の有意性を, 統計的に判定する方法について規定する。
備考 この規格でいう“ 強度” とは, 通常用いられる“ 強さ” と同義であって, ここでは簡潔な表記 を行うことを目的に用いられる。
1.1 適用対象とする加工法 この規格は, 基本的には同一の加工法を用いて, 異なる 2 種類の加工条件 の下で加工を行った場合に生じる強度差を定量的に求める場合に用いる。 備考1. 加工法とは, 機械部品又は構造部材の製造工程において, 成形, 切断, 除去, 仕上げなどの 目的で用いる手段のことをいう。 セラミックスの加工による表面仕上げにおいては, 研削加 工, ラッピング・ ポリ シングなどの遊離と( 砥) 粒加工, 放電加工, レーザ加工などが用い られる。
2. 加工条件とは, 各々の加工法において加工能率, 加工後の表面性状などを支配する設定条件 のことをいい, 通常は幾つかの設定値の組合せによって表される。
3. この規格は, 強度差を求める簡便な方法( 例えば, 平均値の相対比較などの方法) では, 有 意性の判定が困難な場合に用いる。 強度差が明らかに有意とみなせる場合は, この規格を適 用する必要はない。
1.2 強度差の有意性判定 有意性の判定は, 比較優位の強度が得られると考えられる一方の加工条件を 基準として, 他方の加工条件における強度低下が有意であるか否かを調べることによって行う。
1.3 加工損傷の有無の判定 また, 加工の影響がない場合を基準としたときの強度差すなわち強度に影 響を及ぼす加工損傷の有無の判定にも用いることができる。 なお, この場合, 基準となる試験片の加工法・ 加工条件については, この規格の中で規定する。 1.4 研削加工に関する推奨値 この評価法を適用するに当たっては,
1.3 の場合を除いて加工法は特に規 定しないが, セラミックスに用いられることの多い研削加工については, 加工条件などに関する推奨値を規格の中に示す。
2. 引用規格 次に掲げる規格は, この規格に引用されることによって, この規格の規定の一部を構成する。 これらの引用規格は, その最新版( 追補を含む。 ) を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様( GPS) - 表面性状: 輪郭曲線方式- 用語, 定義及び表面性状パラメータ
JIS B 0621 幾何偏差の定義及び表示
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS R 1601 ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法
JIS R 1625 ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法
JIS Z 8101-1 統計- 用語と記号- 第 1 部: 確率及び一般統計用語
JIS Z 8401 数値の丸め方
3. 記号 記号の定義は, 次による。
4. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は, 統計的仮説検定に関しては, JIS Z 8101-1 に, ワ イブル統計解析については, JIS R 1625 によるほか, 次による。
4.1 加工損傷 セラミックスを加工したとき, 加工表面の欠け, 表面又は表面直下の微細なき裂, 微小 なボイド状の欠陥, 残留応力など, 機械的又は熱的な原因によって被加工物に生じる変質。 参考 特に研削加工においては, 加工方向に依存した方向性をもつき裂が残留することが知られている。
4.2 研削と( 砥) 石の目直し 研削と( 砥) 石表面に分布する摩耗・ 鈍化した切れ刃から, スティ ック と( 砥) 石, 軟鋼などを研削して鋭利な切れ刃を創生する作業。
4.3 研削と( 砥) 石の形直し 加工に伴うと粒の破砕・ 脱落で崩れたと( 砥) 石形状を, スティ ックと ( 砥) 石, 軟鋼などを研削して修正する作業 参考 セラミックスの研削加工では切れ刃の摩耗・ 鈍化が進みやすく , これによって被加工物に対す る機械的, 熱的負荷が増大する場合があることから, これを避けるために研削と(砥) 石の目直 し, 形直しが行われる。
4.4 横軸平面研削盤 水平主軸に取り付けた平形と( 砥)石の外周面を用いる研削方式の研削盤をいい, テーブルの形状・ 動作の違いによって, 角テーブル往復動形と円テーブル回転形の 2 種類がある。 前者の 方がより 一般的で加工条件の設定が容易なことから, この規格では, 角テーブル往復動形が望ましい。
4.5 レジノ イドボンド・ ダイヤモンドホイール フェノ ール樹脂などの熱硬化性合成樹脂でダイヤモン ドと粒を結合したと( 砥) 石。 無機質又はメタル結合材に比べ被加工物に対するあたりが柔らかい。
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