JIS A1192:2005 pdfダウンロード
JIS A1192:2005 pdfダウンロード。コンクリ ート用連続繊維補強材の引張試験方法 Test method for tensile properties of fiber reinforced polymer(FRP) bars and grids for reinforcement of concrete
1. 適用範囲 この規格は, コンクリ ートの補強用に鉄筋及び鋼材の代替として用いられる連続繊維補強材の引張試験方法について規定する。
備考 この規格で対象とする連続繊維補強材は, 棒状及び格子状とする。
2. 引用規格 次に掲げる規格は, この規格に引用されることによって, この規格の規定の一部を構成する。 これらの引用規格は, その最新版( 追補を含む。 ) を適用する。
JIS B 7721 引張・ 圧縮試験機- 力計測系の校正・ 検証方法
JIS B 7507 ノ ギス
JIS R 3505 ガラス製体積計
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は, 次による。
a) 連続繊維 炭素繊維, アラミド繊維, ガラス繊維などの連続した繊維の総称。
b) 連続繊維補強材 連続繊維に樹脂を含浸・ 硬化させた複合材料。
c) 定着部 荷重を引張試験機から試験部に伝達する供試体の両端部分。
d) 標点距離 伸び計によって伸び測定を行うために用いられる試験部の軸方向の長さ。
e) 最大引張荷重 供試体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重。
f) 終局ひずみ 最大引張荷重に対応するひずみ。
4. 供試体
4.1 供試体の作製 供試体は, 試験部の材質が変化しないように, 所定の長さに切断して作製する。 連続繊維補強材の形状が格子状の場合は, 試験方向を除く 部分を切り取って, 供試体としてもよい。
4.2 供試体の長さ 供試体の長さは, 試験部に定着部を加えたものとする。 供試体試験部の長さは, 次による。
a) 棒状の場合は, 300 mm 以上, かつ, 公称直径の 40 倍以上としなければならない。
なお, 公称直径については附属書によって求める。
b) 棒状でより線状の場合は, 4.2 a), かつ, より ピッチの 2 倍以上としなければならない。
c) 格子状の場合は, 4.2 a), かつ, 交差部を 3 か所以上含まなければならない。
4.3 供試体の取扱い 供試体は, 試験部の材質に変化を生じさせるような変形, 加熱及び紫外線を避けて保存しなければならない。
4.4 供試体の数 供試体の数は 5 体とする。
5. 試験機及び計測機器
5.1 引張試験機 引張試験機は, JIS B 7721 に規定する等級 1 級以上とする。
5.2 定着具 定着具は, 供試体の形状に合うもので, 軸方向の荷重だけを試験部に伝達させる構造でなければならない。
5.3 伸び計( 1 ) 伸び計は, 供試体のひずみを 10× 10 -
6 以上の精度で測定できるものとする。 伸び計の標
点距離は, 棒状及び格子状の場合には 100 mm 以上, かつ, 公称直径の 8 倍以上とし, 棒状でより線状の場合は, 更によりピッチ以上としなければならない。
注( 1 ) ひずみゲージを用いる場合は,5.3 で規定した伸び計の測定値と同程度のひずみが測定できることを事前に確認しなければならない。
6. 試験方法
6.1 供試体の設置 供試体は, 軸方向の荷重だけを試験部に伝達させるように試験機に取り付ける。
6.2 伸び計の取り付け 伸び計は, 供試体試験部の中央に軸方向に取り付けなければならない。
6.3 載荷方法 載荷方法は, 次による。
a) 載荷は供試体に衝撃を与えないように一様な速度で行う。 載荷速度は, 毎分 100~ 500 N/mm 2 , 又は,毎分 100~ 500 N/mm 2 に相当するひずみ速度とする。
b) ひずみの測定は, 最大引張荷重の 2/3 程度まで等間隔に 10 点以上とする。
c) 最大引張荷重は, 有効数字 3 けたまで記録する。
6.4 試験室温度 試験室温度は, 5~ 35 ℃の範囲とする。
7. 試験結果の整理
7.1 試験結果の取扱い 試験結果は, 供試体の破断位置にかかわらず, すべての結果を採用する。 ただし, 最大引張荷重のうちの一つの結果が平均値より ± 10 %以上偏った場合は, この結果を破棄(2 ) し, 残
りの四つの結果を採用する。 更に, 一つの結果が四つの平均値より± 10 %以上偏った場合は, 結果全体を破棄する。
注( 2 ) 破棄された供試体の試験結果を用いて, 引張剛性, ヤング係数及び終局ひずみを算出してはならない。
7.2 公称断面積 供試体の公称断面積は, 附属書による。
7.3 引張強度 各供試体の引張強度は, 次の式( 1) によって算出し, 四捨五入して有効数字 3 けたに丸める。
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