JIS Z2329:2002 pdfダウンロード
JIS Z2329:2002 pdfダウンロード。非破壊試験−発泡漏れ試験方法 Non-destructive testing-Methods for bubble leak testing
1 適用範囲
この規格は,試験面の一方を加圧又は真空にし,試験体の試験面とその反対側との差圧によって生じる気体の漏れを,試験面に塗布した発泡液の泡の形成を観察することによって,漏れ箇所を検知する漏れ試験方法について規定する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条 JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS R 6252 研磨紙
JIS Z 2300 非破壊試験用語
JIS Z 2305 非破壊試験技術者の資格及び認証
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2300による。
4 安全上の予防措置
発泡液は,皮膚又は粘膜に対し,長時間にわたる接触は避ける。また,付着面は滑りやすくなるので,落下,転倒などに注意する。装置及び発泡液は,製造業者によって提供された取扱説明書,安全データシート(SDS)などの情報を基に,必要な安全対策を講じて使用する。試験体を加圧又は減圧する場合は,試験体の変形,破損,破裂などに十分注意しながら実施し,規定を超える差圧を加えてはならない。また,加圧状態で試験体の温度を上げてはならない。加圧する場合は,加圧中である旨を第三者(試験担当者以外の人)に明示し,安全対策をとる。
5 試験技術者 試験は,十分な能力及び資格をもつ技術者によって実施されなければならない。資格をもつ技術者は,JIS Z 2305又はこれと同等な公的に認知された規格によって認証された資格者であることが望ましい。
6 試験の種類
6.1 加圧法 試験面の反対側に気体で圧力を加え,試験面へ通過する気体の漏れ及び箇所を,試験面の表面に塗布した発泡液の泡の形成,気体の噴出などを観察することによって検知する方法。
6.2 真空法 透明な窓のある真空箱を試験面に載せ,真空箱の中を真空にし,試験面へ通過する気体の漏れ及び箇所を,試験面の表面に塗布した発泡液の泡の形成を観察することによって検知する方法。
7 試験装置及び機材
7.1 圧力計 圧力計は,試験圧力を測定するためのものであって,試験条件を考慮して選択し,必要な精度をもつものとする。
7.2 加圧装置 加圧装置は,コンプレッサ,ボンベ又はその他の加圧装置を用い,更に必要に応じて減圧弁を用いて試験に必要な加圧気体を作ることができる装置とする。
7.3 真空装置 真空装置は,真空エジェクタ(圧縮空気を逃がすことによって減圧する装置),真空ポンプなどを使用して試験体表面に必要な減圧空間を作ることができる装置とする。
注記 試験体の部分試験には,試験体表面にかぶせ,その空間を減圧にする装置で,内部が観察できるように窓などをもつ箱型の真空箱を使用する場合が多い。
7.4 発泡液 発泡液の仕様は,附属書Aによる。
7.5 気体 発泡漏れ試験に用いる気体は,その種類が規定されている場合は,その規定による。 一般には空気を用いてよいが,その他の気体を用いる場合は,試験体及び人体に害を及ぼすおそれが少ない気体が望ましい。
8 発泡漏れ試験方法
8.1 前処理 試験体の漏れ及び発泡に影響を与えるおそれがある油脂,汚れなどを除去する。
8.2 試験温度 試験温度は,5 ℃〜50 ℃の範囲で行う。その範囲を外れる場合は,その温度に適した発泡液を使用する。
8.3 試験圧力 試験圧力が規定されている場合は,その規定による。規定がない場合は,次による。
a) 加圧法 試験体と大気圧との差圧が1.5×104 Pa以上の圧力まで加圧して行う。
b) 真空法 真空箱内と大気圧との差圧が1.5×104 Pa以上になる圧力まで減圧して行う。
8.4 加圧及び減圧 加圧及び減圧は,試験体の変形などの異常がないか注意しながら,規定された圧力まで慎重に行う。
異常が認められた場合は,直ちに加圧又は減圧を中止し,開始前の圧力に戻す。
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