JIS G0551:1998 pdfダウンロード
JIS G0551:1998 pdfダウンロード。鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法 Steels-Micrographic determination of the apparent grain size
1 適用範囲
この規格は,鋼のフェライト及びオーステナイトの結晶粒度を測定するための顕微鏡試験方法について規定する。また,この規格は,結晶粒界の現出方法及び一様に結晶粒が分布する試験片の平均結晶粒度の求め方について規定する。
注記1 実際の結晶粒の形状は,立体的(三次元)であるため,顕微鏡試料の切断面は,結晶粒の端部から最大直径の部分までの任意の箇所になり得る。たとえ結晶粒が完全に同じ大きさであっても,平面上(二次元)に現れる結晶粒の大きさは,ある範囲にばらつく。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 ISO 643:2012,Steels−Micrographic determination of the apparent grain size(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。 警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の試験室での作業に精通していることを前提とする。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する措置をとらなければならない。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS G 0561 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
ISO 3785,Metallic materials−Designation of test specimen axes in relation to product texture ASTM E112,Standard Test Methods for Determining Average Grain Size 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1 結晶粒(grain) 顕微鏡観察のために研磨及び調製された試験片の平らな断面上に現出する,多少湾曲した側面を伴う閉じた多角形の形状。 結晶粒は,次のように区別する。
3.1.1 オーステナイト結晶粒(austenitic grain) 面心立方の結晶粒。焼なまし双晶を含むことがある。
3.1.2 フェライト結晶粒(ferritic grain) 体心立方の結晶粒。焼なまし双晶は含まない。
注記 フェライト結晶粒は,通常は炭素含有率が0.25 %(質量分率)以下の炭素鋼又はフェライト系ステンレス鋼に対して適用している。フェライト結晶粒と同等の寸法のパーライトの島が存在する場合は,その島をフェライト結晶粒としている。
3.2 粒度番号(index) 観察した試験面の1 mm2当たりの平均結晶粒数mを用いて,次の式で表されるGの値。正数又はゼロだけではなく,負数の場合もある。 Gm28×=
注記1 定義によると,mが16の場合,Gは1となる。
注記2 結晶粒度標準図との比較による評価方法(比較法)においては,0.5単位及び総合判定において,平均粒度番号を小数点以下一桁で表す場合もある。
3.3 捕捉結晶粒数,N(intercept) 直線又は曲線の試験線が通過又は捕捉した結晶の数[図1 a)参照]。
注記 試験線が直線の場合,通常,両端は,結晶粒内で終わる。直線の両端部分各々は,捕捉結晶の1/2として計数される。Nは,様々な位置で無作為に適用した試験線が捕捉又は通過した結晶粒の数を多数回計数して得た平均値である。Nを測定に用いた線長LTで除することによって単位長さ(通常は,ミリメートル単位)当たりの捕捉結晶粒数LNが得られる。
3.4 交点の数,P(intersection) 結晶粒界と一本の直線又は曲線の試験線との交点の数[図1 b)参照]。
注記 Pは,様々な位置で無作為に適用した試験線と結晶粒界とが交わった回数について,多数回計数して得た平均値である。Pを測定に用いた線長LTで除することによって,単位長さ(通常は,ミリメートル単位)当たりの結晶粒界の交点の数LPが得られる。 3.5 細粒鋼及び粗粒鋼 細粒鋼は,粒度番号5以上の鋼。粗粒鋼は,粒度番号5未満の鋼。この判定に適用する試験方法は,通常,6.3.2が適用される。
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