Location: Home > JIS > JIS P8211:1998 pdfダウンロード

JIS P8211:1998 pdfダウンロード

JIS 09-28
JIS P8211:1998 pdfダウンロード

JIS P8211:1998 pdfダウンロード。パルプ−カッパー価試験方法 Pulps-Determination of Kappa number
1 適用範囲
この規格は,パルプのカッパー価の試験方法について規定する。カッパー価は,パルプのリグニン含有量又は漂白性の指標である。 この規格は,カッパー価が1〜100の範囲にある全ての化学パルプ及びセミケミカルパルプに適用する。
精度及び精確さを最大とするため,過マンガン酸塩の消費量が加えた量の20〜60 %の範囲に収まるよう試料の量を調整する。
注記1 カッパー価とパルプ中のリグニン含有量との間には,一般的,かつ,明白な相関関係があるわけではない。その関係は,樹種及び脱リグニンの方法によって変化する。リグニンだけに限らず,過マンガン酸カリウムによって酸化される全ての化合物は,過マンガン酸カリウムの消費量を増加させ,その結果カッパー価を増加させる[7]。カッパー価を,パルプ中のリグニン含有量の指標を得るために用いる場合には,パルプの種類ごとにその関係を明らかにする必要がある。
注記2 カッパー価が100を超えるパルプについては,脱リグニンの程度を表す塩素消費量を測定する方法(ISO 3260)を用いる。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 302:2004,Pulps−Determination of Kappa number(IDT) なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法
注記 対応国際規格:ISO 7213,Pulps−Sampling for testing(MOD) JIS P 8203 紙,板紙及びパルプ−絶乾率の測定方法−乾燥器による方法
注記 対応国際規格:ISO 638,Paper, board and pulps−Determination of dry matter content−Oven-drying method(IDT)
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1 酸化能力(oxidation capacity) 還元された過マンガン酸塩(MnO2として表す。)の総酸化能力に対する相対量。 3.2 総酸化能力(total oxidation capacity)
全ての過マンガン酸塩がMn2+にまで還元されるときの酸化能力(過マンガン酸塩消費量)。
3.3 カッパー価(Kappa number of pulp) パルプ1 g(絶乾質量)が,規定した条件の下で消費する0.02 mol/L過マンガン酸カリウム溶液のmL数。
注記 結果は,25 ℃での試験で過マンガン酸塩の総酸化能力の50 %を消費したときの値に補正する。
4 原理
離解パルプを,規定する量の過マンガン酸カリウム溶液と一定時間反応させる。反応時間の終点において,過マンガン酸カリウムの総酸化能力の約50 %が消費されずに残るようにパルプの量を決める。 主な反応は,次による。
1) 残留リグニン+他の被酸化性化合物+MnO4−+4H+→酸化リグニン+他の酸化化合物+過剰MnO4−+MnO2+2H2O 2) 2MnO4−+10I−+16H+→2Mn2++5I2+8H2O 3) MnO2+4H++2I−→Mn2++2H2O+I2 4) 2S2O32−+I2→S4O62−+2I− 注記 理論計算及び実験観察によれば,60 %(質量/質量)の消費が過マンガン酸イオンの消費の実質的な終点であり,そのときイオンは二酸化マンガン(MnO2)に還元されている。二酸化マンガンによって起こるさらなる酸化は“範囲外”とみなすのがよい。よう化カリウム溶液の添加によって反応を停止し,遊離よう素をチオ硫酸ナトリウム溶液によって滴定する。このようにして得た値を,過マンガン酸塩の総酸化能力の50 %消費量に換算する

Download