JIS X6311:1996 pdfダウンロード
JIS X6311:1996 pdfダウンロード。プリペイドカード−買物用カード− 物理的特性及び形状・寸法 Prepaid cards−Shopping use−Physical characteristics and dimensions
1. 適用範囲
この規格は,JIS X 6310に規定するカードのうち,主に買物用カード(以下,カードという。)の物理的特性並びに形状及び寸法について規定する。 備考 この規格の引用規格を,次に示す。 JIS C 2318 電気用ポリエステルフィルム
JIS K 5400 塗料一般試験方法 JIS P 8115 紙及び板紙のMIT形試験機による耐折強さ試験方法
JIS P 8125 板紙のテーバーこわさ試験機によるこわさ試験方法
JIS X 6310 プリペイドカード−一般通則
JIS Z 8703 試験場所の標準状態 2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS X 6310による。
3. 物理的特性
カードの物理的特性は,6.によって試験を行い,次の規定に適合しなければならない。
(1) 引張強さ カードの引張強さは,127.4N/mm2以上であること。
(2) 衝撃強さ カードに割れ,ひびなどが生じないこと。
(3) 耐折強さ カードの耐折強さは,200回以上であること。
(4) こわさ カードのこわさは,1.76mN・m以上であること。
(5) 表面強度 カードの表及び裏の表面強度は,鉛筆の濃度記号H以上であること。
(6) 反り カードの反りは,長辺方向で1.8mm以下,短辺方向で1.3mm以下であること。
(7) はく離 カードの層間にはく離を生じないこと。
(8) 耐熱性 カードの表及び裏に変化がないこと。
(9) 耐寒性 カードの表及び裏に変化がないこと。
(10) 加熱伸縮性 カードの伸縮率は,3%以下であること。
(11) 耐薬品浸せき性 カードの層間にはく離を生じないこと。 また,浸せき・水洗い・乾燥によって磁気特性に変化がないこと。
(12) 粘着性 カード相互間に粘着がないこと。
(13) 耐湿性 カードの表及び裏に変化がないこと。
(14) 光透過濃度 カードの光透過濃度は,カード全域で2.0以上のこと。
(15) 毒性 カードは通常の取扱いに当たって毒性が生じないこと。
(16) 耐久性 カードの耐久性は,受渡当事者間の協定によって取り決めるものとする。
4. 形状・寸法
4.1 外形寸法 カードは縦,横の中心線をそろえた次の大小二つの長方形に囲まれた領域に,そのすべての縁部(四つの角部は,除く。)が入るように仕上げられていなければならない。ただし,長辺と短辺とが交差する四つの角については4.3の規定による(図1参照)。 また,カードの挿入方向などを示すために設ける切欠きについては,JIS X 6310の規定による。 大きい長方形の寸法:長辺85.80mm 短辺54.03mm 小さい長方形の寸法:長辺85.40mm 短辺53.83mm
4.2 カードの厚さ カードの厚さは最大0.29mm,最小0.18mmの範囲になければならない。
4.3 カードの四つの角の仕上げ 長辺と短辺とが交差するカードの四つの角の部分の丸みの大きさは,最大3.30mm,最小2.70mmの範囲になければならない(図1参照)。
4.4 カード縁部の仕上げ カードの縁部のばりは,カードの表及び裏から0.03mm以下でなければならない。
5. 材料 カードの材料及びカードに施されるインキなどの加工材料は,磁気情報の読取り装置・書込み装置に支障を起こすものであってはならない。
6. 試験方法 6.1 試験場所の状態 試験場所は,特に指定がない限り,JIS Z 8703に規定する常温常湿(温度20±15℃,湿度65±20%)の状態とする。
6.2 試験片 試験片は,カードに切断する前のシート状の試料から規定寸法のものを採る。ただし,特に指定がない場合には,製品カード自体とする。
6.3 物理的特性の試験方法 6.3.1 引張強さ 引張強さ試験は,JIS C 2318の6.3.3(引張強さ及び伸び率)による。
6.3.2 衝撃強さ 衝撃強さ試験は,カードを堅固な水平板上に置き,500gの鋼球を30cmの高さからカードの中央に落とし,カードの割れ,ひびなどの有無を調べる。
6.3.3 耐折強さ 耐折強さ試験は,JIS P 8115による。 6.3.4 こわさ こわさ試験は,JIS P 8125を準用する。
6.3.5 表面強度 表面強度試験は,JIS K 5400の8.4(鉛筆引っかき値)を準用する。
6.3.6 反り 反り試験は,カードを水平板上に置き,水平板からカード上面までの距離を測定する。
6.3.7 はく離 はく離試験は,カードを80℃の温水の中に5分間浸せきしたとき,カードの層間のはく離の有無を調べる。
6.3.8 耐熱性 耐熱性試験は,感熱式のカードの場合は55℃の温水に,感熱式以外のカードの場合は70℃の温水に,5分間浸せきしたとき,カードの表及び裏の変化を調べる。
6.3.9 耐寒性 耐寒性試験は,カードを−10℃の状態に24時間置いた後,常温に戻してカードの表及び裏の変化を調べる。
6.3.10 加熱伸縮性 加熱伸縮性試験は,JIS C 2318の6.3.5(加熱収縮率)による。
6.3.11 耐薬品浸せき性 耐薬品浸せき性試験は,カードを5〜35℃で次の溶液にそれぞれ24時間浸せきしたとき,カードの層間のはく離の有無を調べる。 また,浸せき・水洗い・乾燥の前後の磁気特性を調べる。
(a) 5%食塩水
(b) 5%炭酸ナトリウム水溶液
(c) 5%酢酸水
(d) 60%エチルアルコール水溶液
(e) 10%砂糖水
(f) 50%エチレングリコール水溶液
6.3.12 粘着性 粘着性試験は,2枚のカードを重ね,温度40℃,湿度90%の雰囲気中で,4.9kPaの圧力を加えて48時間保持した後,一方のカードを持ち上げ,自重で他方のカードが落ちるかどうかを調べる。 6.3.13 耐湿性 耐湿性試験は,カードを温度40℃,相対湿度90%の雰囲気中に48時間保存した後,カードの表及び裏の変化を調べる。
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