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JIS X6191:1993 pdfダウンロード

JIS 10-07
JIS X6191:1993 pdfダウンロード

JIS X6191:1993 pdfダウンロード。工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則Machine tools−Geometricaccuracy tests and practical tests−Test methods
1.適用範囲
この規格は,無負荷又は仕上げ条件で行う工作機械の静的精度及び工作精度の試験方法について規定する。これらの試験方法は,静的精度及び工作精度が関係する産業用機械に適用してもよい。この規格は,切りくずを出すか又は塑性変形によって金属,木材などを加工する動力で駆動される機械に適用するが,加工中に手で持って操作する可搬形の機械には適用しない。
この規格は,幾何学的な精度試験だけを規定する。特に,工作機械の精度を試験する前に通常は行っておくのが望ましい運転試験(振動,運動部品の動きの滑らかさなど)又は特性試験(回転速度及び送り速度)については,規定しない。この規格に規定されていない測定方法が,同等又はそれ以上の精度で測定できるものであれば,その方法を使用してもよい。
2.一般事項
2.1静的精度に関係する定義 この規格で規定する測定上の定義は,幾何学的定義と区別するのが望ましい。
幾何学的定義は,抽象的であり,仮想的な直線及び平面だけに関係している。そのために,幾何学的定義は,ときどき実際に使えないことがある。この幾何学的定義は,実際の機械構造又は静的精度の実用性を考慮に入れていない。測定上の定義は,測定ができる実際の直線及び平面を考慮していることから,実際的である。
測定上の定義には,一つの結果に微視的及び巨視的な幾何学的偏差が含まれているが,それらを区別することなく,偏差のすべての要因を含んだ結果を許容する。その区別は,製造業者が行うのが望ましい。場合によっては,混乱を排除するため及び使用する用語を明らかにするために,この規格では幾何誤差の定義(例えば,振れ,周期的軸方向の動きなどの定義)を使用している。しかし,試験方法,測定器及び許容値を規定するときは,基本的には測定上の定義を使用する。
2.2試験方法及び使用する測定器
静的精度及び工作精度の試験において,許容値を超えないことを試験するだけでよい場合(例えば,限界ゲージ),又は長時間かかる高精度な測定によらなければ偏差を求めることができない場合には,測定の代わりに許容値の限界を超えていないことを確かめるだけで十分である。測定器及び測定方法に起因する測定の不確かさを試験中に考慮に入れることが望ましい。測定器は,試験する許容値の幅を超えるような測定の誤差を引き起こしてはならない。使用する測定器の精度は,環境によって変化するので,各測定器の校正表を使用するのが望ましい。
試験を行う工作機械及び測定器は,風,光又は熱輻射(日光,近くの照明など)から保護し,かつ,測定器の温度は,測定を始める前に安定した状態にしておくのがよい。工作機械は,外部の温度変化の影響がないように安定した状態にしておく。測定は,できるだけ繰り返して行い,その平均値を測定値とするのが望ましい。平均値を求めるときは,個々の測定値のばらつきが小さいほうがよい。ばらつきが大きい場合には,その原因が測定器,測定方法又は工作機械のどれにあるかを明らかにするのが望ましい。測定器の詳細は,附属書 A(参考)参照。
2.3許容値
2.31この規格で規定する許容値 許容値は,超えてはならない限界値であり,工作精度だけでなく,工具,重要部品及び付属品の取付けに不可欠な寸法,形状,位置及び運動に適用する。工作物だけに適用する許容値もある。
2.311測定単位及び測定範囲 許容値を決めるときには,次の 3 項目を示す必要がある。
a)測定単位b)許容値の基準及びその値並びに基準に対する許容値の位置c)測定範囲許容値と測定範囲とは,同じ単位系で表さなければならない。許容値,特に寸法の許容値は,工作機械の構成要素の国際規格又は日本工業規格が適用できる場合には示さない。角度の許容値は,度,分,秒又は正接 (mm/mm) で表す。許容値が所定の測定範囲で既知の場合には,その測定範囲とほぼ同等の範囲の許容値には,比例則を適用する。ただし,基準とする測定範囲と大きく異なる場合の許容値には,比例則を適用できない。すなわち,許容値は,この比例則を適用して得られた値よりも,測定範囲が小さいときには大きくなり,測定範囲が大きいときには小さくなる。

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