JIS W0401:1994 pdfダウンロード
JIS W0401:1994 pdfダウンロード。ヘリコプタの飛行性Helicopter flying and ground handling qualities;General equipment for
1.適用範囲1.1適用範囲 この規格は,ヘリコプタの飛行性及び地上操作性に関する設計要求事項について規定する。
備考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参考として併記したものである。参考 この規格は,MIL-H-8501 A (1962.4.3) に相当するものである。
2.適用文書 なし
3.要求事項
3.1一般3.1.13.は 3.6 を除いて有視界飛行状態で運用されるすべてのヘリコプタの飛行性と,関連する地上操作性に関する要求を示している。3.6は,計器飛行状態で運用されるヘリコプタに適用される。要求されている特性は,現在の知識に基づいて満足すべき操作特性を確保しようとするものであり,新しい情報が得られたときには,それによって修正されるものである。設計者は,ここに要求されていない事項についても,望ましい特性を得るためにあらゆる努力をしなければならない。
備考 3.6 計器飛行特性以外の項目は,特定用途に使用されるヘリコプタについて適用する。
3.1.2他に規定されていない限り,3.の要求は,回転翼速度範囲内でのすべての正規の運用負荷と,すべての運用高度及び運用温度に適用される。3.の正規の運用負荷とは,通常の運用中に起こり得るすべての重量と重心位置との組合せをいう。
3.2縦の特性3.2.1少なくとも後進 55.6km/h {30kt} の速度から利用出力,あるいはブレードの空力的な限度による不規則な運動 (roughness) によって制限される最大前進速度までの速度範囲内(操縦力による制限でなく)で,安定した円滑な飛行ができなければならない。この速度範囲は,ホバリング,定常上昇及び定常降下を含めて,他のすべての定常飛行状態を含むものとする。縦のじょう乱の影響を制御するために,規定された速度範囲において十分な操縦力の余裕があり,少なくともホバリング中に得られる最大縦揺れモーメントの 10%を生じるに十分な操縦が,操縦かんの動きの両端において可能でなければならない。この要求は,動力飛行のみならず速度 0 から自転最大前進速度までの自転飛行にも適用される。
3.2.1に規定された速度の限界中,及びホバリングから規定された限界速度までの間の遷移状態において,操縦装置及びヘリコプタ自身に
3.7.1 に規定されたような有害な動揺,振動及び不規則な運動があってはならない。
3.2.2ヘリコプタは,静止した大気[風速 1.5m/s {3kt} まで]の中でホバリング中,地面効果がなくなるまでのすべての高度においてサイクリックピッチ制御の最小の動きで機体を定点上に維持できるように適度に安定でなければならない。どんな場合においても,これをサイクリックピッチ制御の±25.4mm (1in) 以下の動きで行うことができなければならない。
3.2.33.2.1に規定されたすべての状態及び速度に対して定常飛行中,定常な縦の操だ力を 0 にトリムできなければならない。これらのトリム状態では,操縦装置は,正の自動中心復帰特性を示さなければならない。トリムをとるとき,操縦かんのジャンプ現象は望ましくない。
3.2.43.2.1で規定されたすべてのトリム状態と速度において,縦の操だ力の変化率は,トリム状態からの動きの最初の 25.4mm (1in) に対して 25.4mm (1in) 当たり 2.256N (0.5lbf) {0.23kgf} 以上 8.826N (2.0lbf) {0.9kgf} 以下でなければならない。さらに,トリム位置から操縦かんを 25.4mm (1in) だけ動かしたとき,操だ力変化率に基づいて生じる力は,飛行中動かし始めに要する力(摩擦力も含めて)以下であってはならない。そして,操だ力の変位に対する曲線には望ましくない不連続があってはならず,またその傾斜はあらゆる場合に正であり,トリム位置からの変位の最初の 25.4mm (1in) 間の傾斜は,それ以上の変位の間の傾斜と同じか,又はそれ以上でなければならない。
3.2.5定常水平直線飛行において,最大前進速度にトリムされたヘリコプタでは,容易に安全に急速停止及びホバリングに移ることができなければならない。ホバリング飛行でトリムされたヘリコプタでは,その高度をほぼ一定に保ちながら,最大前進速度まで急速に加速できなければならない。
3.2.6トリムを取り直すことなしに,あるトリム及びパワの状態から表 1 に規定されている他のトリム及びパワの状態に換えるために要する縦の操だ力,又は 3.2.5 及び 3.5.4 で述べられている操縦若しくは他のいかなる通常のヘリコプタの操縦のために必要とする操だ力は,表 2 に与えられている値を超えてはならない。
3.2.7操だ力を 0 にトリムした状態のとき,縦の操縦装置の中の摩擦力を含めた動かし始めに要する力は,飛行中に測定したとき表 2 の値と合致しなければならない。
3.2.8操縦装置は,操縦かんを縦方向に急速に動かしたとき,いかなる方向にも有害な過渡的力を生じてはならない。操縦かんをトリムから急激に縦方向に動かす間及びその後において,動きと反対方向に働く力は,いかなるときにも 0 に下がってはならない。縦の操縦装置を動かしたときに,そのときの縦の操だ力の 20%以上の横の操だ力又は 75%以上のペダル力が生じてはならない。補力又は機力操縦装置を持つヘリコプタでは,いかなる横操縦又は方向操縦の力も生じてはならない。3.2.9操縦装置の変位に応じて生じる角速度には,有害な又は過度の遅れがあってはならない。角加速度は,縦の操縦装置の変位を与えてから 0.2s 以内に正しい方向に生じなければならない。この要求は,3.2.1に規定された速度範囲に対して適用される。
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