JIS M8816:1992 pdfダウンロード
JIS M8816:1992 pdfダウンロード。石炭の微細組織成分及び 反射率測定方法 Solid mineral fuels−Methods of microscopical measurement for the macerals and reflectance
1. 適用範囲
この規格は,石炭の微細組織成分及びその反射率測定方法について規定する。 備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS M 0104 石炭利用技術用語 JIS M 8811 石炭類及びコークス類のサンプリング方法並びに全水分・湿分測定方法
JIS R 6001 研磨材の粒度
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801 標準ふるい 2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 ISO 7404-1 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 1 : Glossary of terms
ISO 7404-2 : 1985 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 2 : Method of preparing coal samples
ISO 7404-3 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 3 : Method of determining maceral group composition
ISO 7404-4 : 1988 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 4 : Method of determining microlithotype, carbominerite and minerite composition
ISO 7404-5 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 5 : Method of determining microscopically the reflectance of vitrinite
2. 用語の定義
この規格で用いる用語の定義は,JIS M 0104によるほか,次による。
(1) 石炭 石炭は,原植物質の種類,変成作用の程度及び不純物の混在程度の差異に基づく多様な特性をもっている炭素質たい(堆)積岩。 備考1. 石炭は,肉眼観察下においては,特殊なものを除いてほとんどが,しま(縞)状組織を呈し,明るい光沢の輝炭の層,暗い光沢の暗炭の層,及び層状,破片状又は裂片状の木質炭母からなり,顕微鏡下においては,光沢,形状の異なる微細な組織成分からなる。 なお,石炭中に混在する不純物は,大部分石炭化過程において混入した鉱物質からなる。
2. 同類の泥炭及び褐炭は,包蔵水分,揮発分,発熱量などの差異に基づいて,石炭と区別される。
(2) 石炭の微細組織成分(マセラル) 顕微鏡によって区分される石炭の微細な有機質成分。表1に示す12種類に区分する。
(3) 石炭の微細組織成分群(マセラル・グループ) 顕微鏡下の性質が類似している石炭の微細組織成分をまとめた成分群。表1に示す3種類に区分する。
(3.1) ビトリニット 主として植物の木質部に由来し,他の微細組織成分群に比べより均質で,石炭を構成する有機質の主要部分を占め,それゆえほとんどすべての石炭中に存在する微細組織成分群。反射光線下(油浸)では灰白色に見える。石炭化度が進むにつれ反射率が高くなり,淡色になる。微細組織成分としてテリニット,コリニット及びデグラディニットを含む。
(3.1.1) テリニット 植物の木質部に由来し,細胞組織の認められる微細組織成分。
(3.1.2) コリニット 植物の木質部に由来し,細胞組織の認められない微細組織成分。
(3.1.3) デグラディニット 植物の木質部が微細に崩壊したものに由来する微細組織成分。色調は,共存するテリニット,コリニットに類似しているが,一般にそれらより反射率が低い。
(3.2) エクジニット 主として植物の葉,小枝などの角皮,胞子,花粉,種子,水藻及び樹脂質に由来し,反射光線下(油浸)では,一般に暗灰色〜暗黒色に見える微細組織成分群。中揮発分(揮発分20〜30%無水無灰ベース),れき(瀝)青炭より石炭化度の低い石炭においては,共存するビトリニットより暗色であるが,石炭化度が進むにつれ淡色となり,ビトリニット類似物質となる。微細組織成分としてスポリニット,クチニット,アルギニット及びレジニットがある。
(3.2.1) スポリニット 花粉,胞子,種子に由来し,それらの原形又は変形と認められる微細組織成分。やや偏平な微粒から粗粒である。
(3.2.2) クチニット 植物の葉,小枝などの角皮に由来し,それらの原形又は変形と認められる微細組織成分。線状又は帯状で,しばしばのこぎり(鋸)歯状を呈する。
(3.2.3) アルギニット 水藻に由来する微細組織成分。
(3.2.4) レジニット 樹脂質に由来する微細組織成分。
(3.3) イナーチニット 主として植物の木質部及び菌類に由来する微細組織成分群。反射光線下(油浸)では,灰色から白色に見え,一般に共存するビトリニットより明色である。微細組織成分としてミクリニット,マクリニット,スクレロチニット,フジニット及びセミフジニットを含む。
(3.3.1) ミクリニット 由来物質は,明確でなく,微粒状(10μm未満)の微細組織成分。
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