JIS B8653:1989 pdfダウンロード
JIS B8653:1989 pdfダウンロード。比例電磁式絞り弁試験方法 Test methods for electro-hydraulic proportional metering valves
1. 適用範囲
この規格は,比例電磁式絞り弁の定格能力又は性能を確かめるための試験方法について規定する。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0142 油圧及び空気圧用語 JIS B 9933 油圧−作動油−固体微粒子に関する汚染度のコード表示
JIS K 2001 工業用潤滑油−ISO粘度分類 ISO 6743-4:1982 Lubricants,industrial oil and related products(class L)−Classification−Part 4:Family H(Hydraulic systems) NAS 1638 Cleanliness requirements of parts used in hydraulic systems
3. 定義 この規格で用いられる主な用語の定義は,JIS B 0142によるほか,次による。
a) 比例電磁式絞り弁 電気的アナログ入力信号に比例した絞りの制御ができる絞り弁。
b) 繰返し性 油温などの作動条件が一定の状態において,同一設定の入力信号を繰返し与えたときの出力のばらつき。ばらつきの最大値は測定値そのもので表すか,又は最大制御流量若しくは最高使用圧力に対する百分率で表す。 c) 最大制御流量 電気的アナログ入力信号に応じて弁を通過する制御可能な流量の最大値。
d) 許容背圧 機器の戻り側及び圧力作動面の背後に,連続又は繰り返し作用しても機能に影響しない最高圧力。
e) 入力信号 所定の出力をもたらすバルブ又は増幅器への実効信号。
f) 絶対精度 測定範囲に対する精度ではなく,測定値の読みそのものに対する精度。
g) 分解能 定められた信号レベルで,弁出力の変化が生じるのに必要な入力信号の変化分。最大制御流量時の入力信号又は最高使用圧力時の入力信号の百分率で表す。分解能は通常,弁出力を増加又は減少させるために必要な最小の信号として定める。これらの信号が異なる場合には,二つのうち大きい方の値を用いるのがよい。
h) 内部漏れ 装置の内こう(腔)すき間の流れ。
i) 外部漏れ 装置の内部から外気への漏れ。
j) 不感帯 入力信号が0(ゼロ)から増大するとき,出力が変化しない範囲。入力信号値で表示する。
k) 負荷容量 機器に直接接続した配管系を含む作動油の圧油容積。
l) ソレノイド 入力電流に比例した力を発生する電気機械変換器。
4. 試験の種類 試験は,すべて形式試験とする。
備考 受渡試験については,この規格の試験項目を基にして,受渡当事者間の協議によって定める。
5. 試験項目
5.1 ソレノイド試験 ソレノイド試験は,次とする。
a) 絶縁抵抗試験
b) コイル抵抗試験
c) 温度上昇試験
5.2 静特性試験 静特性試験は,次とする。
a) 入力信号に対する制御流量特性試験
b) 分解能試験 c) 負荷圧力変化に対する制御流量変化特性試験
d) 繰返し性試験 e) 油温変化に対する制御流量変化特性試験
f) 内部漏れ試験
g) 外部漏れ試験
h) 保証耐圧力試験
i) 外部ドレン試験
5.3 動特性試験 動特性試験は,次とする。
a) ステップ応答試験
b) 周波数応答試験
5.4 環境試験 環境試験については,7.4を参照。
6. 標準試験条件及び測定の許容差
6.1 試験条件 特別な規定がない限り,標準試験条件は次による。
a) 雰囲気温度 20±5 ℃
b) 作動油種類 一般鉱物系作動油 (例えば,ISO 6743-4に適合するL-HL又はバルブが使用可能な他の作動油)
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