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JIS K7122:1987 pdfダウンロード

JIS 10-13
JIS K7122:1987 pdfダウンロード

JIS K7122:1987 pdfダウンロード。プラスチックの転移熱測定方法 Testing Methods for Heat of Transitions of Plastics
1. 適用範囲
この規格は,プラスチックの転移熱(融解熱及び結晶化熱)を測定する方法について規定する。 備考 この方法は,プラスチックの結晶・結晶転移熱及び液晶を形成するプラスチックの各種転移熱の測定にも準用できる。
引用規格: JIS K 6900 プラスチック用語
JIS K 7100 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態
JIS K 7121 プラスチックの転移温度測定方法 JIS K 7123 プラスチックの比熱容量測定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方 関連規格:ASTM D 3417-83 Standard Test Method for Heats of Fusion and Crystallization of Polymers by Thermal Analysis
2. 用語の意味
この規格で用いる主な用語の意味は,JIS K 6900(プラスチック用語)及びJIS K 7121(プラスチックの転移温度測定方法)によるほか,次による。 ピーク面積 ピークとベースラインで囲まれた面積。
3. 試験片の状態調節
試験片の状態調節は,次の二つの方法のいずれかによる。
(1) 標準状態で調整し転移熱を測定する場合 試験片は,原則として試験前にJIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級(温度23±2℃及び相対湿度50±5%)において24時間以上状態調節する。ただし,当事者間の協定する方法によって状態調節することができる。
(2) 一定の熱処理を行った後,融解熱を測定する場合 (1)の状態調節後試験片をDSC装置の容器に入れ,融解ピーク終了時より約30℃高い温度まで加熱溶融させ,その温度に10分間保った後,出現する転移ピークより少なくとも約50℃低い温度まで冷却速度毎分5℃又は毎分10℃で冷却する(8.7参照)。
4. 試験方法 試験方法は,次のいずれかによる。
(1) 入力補償示差走査熱量測定(入力補償DSC)
(2) 熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC)
5. 装置及び器具
5.1 装置
(1) DSC装置 二つの容器ホルダーをもち,そのホルダーの熱容量が同等で,かつ同一な熱交換条件で加熱・冷却が可能である構造であること。 入力補償DSCの場合は,試験片及び基準物質の温度が等しくなるように,基準物質と試験片とに加えた単位時間当たりの熱エネルギーの入力の差が測定できるように構成されていること。 熱流束DSCの場合は,試験片と基準物質との温度差が単位時間当たりの熱エネルギーの入力の差に比例するように構成されていること。
(2) 加熱速度 加熱速度は,毎分10℃で昇温でき,その精度は毎分±0.5℃以内であること。
(3) 冷却速度 冷却速度は,毎分5℃又は毎分10℃で冷却できる装置であること。
(4) ガス流入装置 ガス流入装置は,試験片の周りをガスが流入できる構造であること。
(5) 容器 容器は,試験片によって侵されることがない熱伝導率の高い材料であること。
(6) 記録 DSC曲線を自動記録できること。
(7) ノイズレベル ノイズレベルは,ピーク高さの101以下であること。
5.2 器具
5.2.1 ガス流量計 ガス流量計は,毎分10〜50mlの範囲を測定できるもの。
5.2.2 化学天びん 化学天びんは,感量0.01mg以上のもの。
6. 試験片 試験片は,試験片の直径又は各辺の長さが0.5mm以下の場合はそのまま使用する。0.5mmを超えるものについては0.5mm以下に切断する。厚さが0.5mm以下のシート及びフィルムは,容器に合わせて無理なく入るように切断する。成形物及びペレットのように薄く切れるものは,厚さ0.5mm以下に薄く切り,容器に合わせて無理なく入るように切断する。
7. 試験装置の校正 試験を行う前に次の項目について校正しなければならない。
7.1 温度の校正 温度の校正は,実際の試験の場合と同じガス流量及び加熱速度で純度99.99%以上の表に示す純物質又は国際熱分析連合 (ICTA) −米国国立標準局 (NBS) の標準物質GM-757, 758によって行う。求めようとする温度に近い2種類以上の純物質又は標準物質の補外転移開始温度を用いて内挿法によって温度目盛を校正する。純物質は,表面の酸化層を落として使用する。容器がアルミニウムで純物質に亜鉛を用いるときは,溶融時に合金となるおそれがあるので第1回の加熱昇温時の値だけを用いる。
7.2 転移熱の校正 転移熱の校正は,実際の試験の場合と同じガス流量及び加熱速度で純度99.99%以上の表に示す純物質の中から転移熱を求めようとする物質の転移温度に近い融点を示す純物質を選び,その融解熱によって行う。純物質は表面の酸化層を落として使用する。容器がアルミニウムで純物質に亜鉛を用いるときは,溶融時に合金となるおそれがあるので第1回の加熱昇温時の値だけを用いる。

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