JIS P8228:2018 pdfダウンロード
JIS P8228:2018 pdfダウンロード。パルプ−保水度の測定方法 Pulps-Determination of water retention value
6.5 パルプパッド保持具 金属管で,30 mm±5 mmの内径をもち,不活性な材質でできた金網が底部にあるものとする。金網はJIS G 3556に規定する目開きが125 μm,金属線の径が90 μmのものとする。遠心管は,水分の蒸発を防ぐために蓋のできるものとする。または,JIS G 3556に規定する目開き71 μm±10 μmの金網を底部に固定することができる不活性な金属製のカップとする。
保持具の形状は,遠心機の形状に依存するためこの規格では規定しない。保持具は,パルプパッドから遠心脱水した水によって,パルプパッドが再びぬれることがないように設計されているものを使用する。附属書Aにパルプパッド保持具を3例記載する。
6.6 蓋付きのひょう量瓶 容量25 mLのものとする。
6.7 乾燥機 温度を105 ℃±2 ℃に保つことができるものとする。
7 試料の採取
パルプのロットの評価を行う場合,試料はJIS P 8201に従って採取する。ロット以外のパルプ試料の評価を行う場合は,試料の供給源を報告書に記載し,可能であれば,試料の採取手順も記載する。 試験する部分は,パルプ試料全体を代表するものでなければならない。 8 試料の調製 試料がドライパルプの場合は,標準水(5.1)を用い,JIS P 8220-1又はJIS P 8220-2に従って離解する。
機械パルプのレーテンシィ2)除去のためISO 5263-3に従って85 ℃以上で離解した場合,その後の操作の前にうすめた試料を23 ℃±3 ℃に冷却しなければならない。
注2) レーテンシィについては,JIS P 8220-2の3.2(レーテンシィ)を参照する。
試料を離解した場合,離解した方法を報告書に記載しなければならない。 パルプ懸濁液は,標準水で濃度2 g/L〜5 g/Lに希釈する。試料をゆっくり脱水するために,この範囲内でできる限り高い濃度のものを使用する。
試料の乾燥履歴の有無は結果に影響を与えるため,用いた試料が,乾燥後再湿潤したものか,又は乾燥履歴のないものかを報告書に記載しなければならない。
9 操作
9.1 一般事項 希釈し,よくかくはんしたパルプ懸濁液から,23 ℃±3 ℃で保水度を測定するための試料を2個採取する。
何らかの理由で試料の採取から1日以上経過した後に保水度の測定を行った場合,試料の採取と同じ日に保水度を測定した場合に比べて,やや保水度が高くなる(通常,0.03 g/g以下)。そのため,採取後は,できるだけ速やかに全ての測定を行うことが望ましい。測定で生じた,全ての著しい遅延は報告書に記載しなければならない。 パルプパッドの調製方法によって,同一のパルプ懸濁液を用いても異なる保水度の値が得られる可能性があるため,パルプパッド調製にブフナ漏斗と金網及び金属カップとのいずれを用いたかを報告書に記載する。
注記 同一のパルプ懸濁液を用いても,金網上にパルプパッドを調製したほうが,ガラス繊維ろ紙上にパルプパッドを調製した場合より5 %〜10 %程度保水度が大きいという報告がある(参考文献[2]参照)。
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