JIS R3646:1997 pdfダウンロード
JIS R3646:1997 pdfダウンロード。化学分析用ガラス器具の 共通テーパーすり接手 Interchangeable conical glass ground joints
1. 適用範囲
この規格は,化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手(以下,共通テーパーすり接手という。)について規定する。
ただし,全量フラスコに用いる共通テーパーすり接手は,附属書1,及び細口共栓瓶に用いる共通テーパーすり接手は,附属書2によってもよい。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示
JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 383 : 1976 Laboratory glassware−Interchangeable conical ground joints 2. 種類 共通テーパーすり接手の種類は,次の4種類とする。
(1) 長形:表1による。
(2) 中形:表2による。
(3) 短形:表3による。
(4) ISO形:附属書3による。
3. 品質
共通テーパーすり接手の品質は,JIS R 3503の規定による。
4. 気密性
共通テーパーすり接手の気密性は,7.4の試験を行い,漏れによる圧力増加が,5分間で1.33kPaを超えてはならない。
5. 表面粗さ
共通テーパーすり接手のテーパー部分の表面粗さは,JIS B 0601の2.(1)(表面粗さ)で定義する算術平均粗さ (Ra) として1μmを超えてはならず,0.5μm未満であることが望ましい。
6. 記号,形状及び寸法
共通テーパーすり接手の記号,形状及び寸法は,長形は表1,中形は表2,及び短形は表3のとおりとする。
7. 試験
7.1 寸法測定
共通テーパーすり接手のテーパー部分の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ若しくはJIS B 7507に規定するノギス又はこれらと同等の測定器具を用いて測定する。
7.2 テーパー試験 テーパー試験は,次のとおり行う。
(1) めす形のテーパー試験は,表4に示すマスターゲージを用いて,これをめす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。
(2) おす形のテーパー試験は,(1)の試験に適合しためす形をゲージとして用い,これをおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。
なお,附属書A図2に示すおす用ゲージを用いて,これをおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べてもよい。
7.3 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量の試験は,JIS R 3503の規定による。
7.4 気密試験 気密試験は,次のとおり行う。
(1) 装置 装置は,図1のとおり組み立て,コック及び試験品以外の接手部分にグリースを塗布する。
(2) 操作 試験に先立ち,装置自体の気密試験を行う。装置の気密試験は,まず水銀タンク⑰に試薬の水銀400〜500gを入れる。排気管⑪と真空ポンプを真空用ゴム管で気密に連結させる。切換コック⑨と排気用コック⑩は閉じ,コック⑬は開き,ポンプを始動させた後,排気用コック⑩を開く。装置内は徐々に減圧されて真空状態になり,水銀タンク⑰内の水銀はマノメーター⑫に上昇する。水銀柱の高さが約760mmに達したら,排気用コック⑩を閉じてポンプの作動を停止させる。約10分間放置し,水銀柱の降下がなければ,装置の気密試験は良好とみなす。試験終了後は,切換コック⑨をわずかに開き,装置内を大気圧にする。 テーパーすり接手の試験は,最初に試験品の共通テーパーすり接手のテーパー部分を適切な溶剤(例えば,シクロヘキサン)に浸した布でふいた後に溶剤に浸し,乾燥させる。
また,表面に付着した粒子は,柔らかいはけを用いて除去する。次に,試験品セット用接手(おす形)⑤を装置から外し,テーパーすり接手(おす形)②,テーパーすり接手(めす形)③,ゴム栓④,試験品セット用接手(おす形)⑤のように組み立て,装置の接手(めす形)⑥にセットする。リーク用コック⑦及び排気用コック⑩は閉じ,切換コック⑨及びコック⑬を開いてから,真空ポンプを作動させる。水銀柱の高さが約760mmに達したら,排気用コック⑩を閉じ,真空ポンプの作動を停止する。約1分経過後水銀柱に急激な変化がなければ試験を開始する。まずリーク用コック⑦をわずかに開き水銀柱を静かに降下させ,約380mmの高さでリーク用コック⑦を閉じる。ここで1分間放置し,そのときの水銀柱の位置をチェックする。その後5分間経過したときの水銀柱の高さを読み取り,その圧力増加を求める。次に,切換コック⑨を閉じ,リーク用コック⑦を開いて装置の一部を大気圧に戻し,試験品を静かに41回転させ,前述の試験を繰り返す。 試験が終了した後,切換コック⑨を閉じ,リーク用コック⑦を静かに開き,装置の一部を大気圧に戻す。試験品を装置から外す場合は,組み立てられている図1の接手(めす形)⑥から試験品セット用接手(おす形)⑤を離脱させ,テーパーすり接手(おす形)②及びテーパーすり接手(めす形)③を取り外す。最終的に装置内を大気圧に戻す場合は,切換コック⑨を開く。
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