JIS K7077:1991 pdfダウンロード
JIS K7077:1991 pdfダウンロード。炭素繊維強化プラスチックの シャルピー衝撃試験方法 Testing method for Charpy impact strength of carbon fiber reinforced plastics
1. 適用範囲
この規格は,炭素繊維強化プラスチック(以下,CFRPという。)のシャルピー衝撃試験(以下,衝撃試験という。)方法について規定する。
備考1. この方法による試験は,衝撃曲げ試験の一種である。すなわち,規定寸法の試験片を,単純支持はりの状態で支持し,その中央を規定の速度及び破断に要するエネルギーより大きな規定のエネルギーでフラットワイズ衝撃し,1回の衝撃によって試験片を破断するのに要したエネルギーを測定し,そのCFRPの耐衝撃性,もろさ,粘り強さなどの特性を測定するものである。
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位は,従来単位によるものであって,参考として併記したものである。
3. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 7502 外側マイクロメータ
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7739 非金属材料用振り子形衝撃試験機
JIS K 6900 プラスチック用語
JIS K 7072 炭素繊維強化プラスチックの試料の作製方法
JIS K 7100 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 用語の定義 この規格に用いる主な用語の定義は,JIS K 6900及びJIS Z 8103によるほか,次のとおりとする。
(1) シャルピー衝撃試験 シャルピー衝撃試験機を用い,試験片を規定寸法に隔たっている二つの試験片支持台で支え,かつ,試験片の中央をハンマで,1回の衝撃によって試験片を破断し,シャルピー衝撃値を測定する試験。
(2) 吸収エネルギー 試験片を破断するのに要したエネルギー (J) {kgf・cm}。
(3) シャルピー衝撃値 吸収エネルギー (J) {kgf・cm} を試験片の中央部の元の断面積で除した値 (kJ/m2) {kgf・cm/cm2}。
(4) 破断 試験片が一回の衝撃によって二つ以上に分離すること。ただし,衝撃後,破断片が非常に薄い表面層(成形時の表面スキン層)又は強化繊維でつながっている場合がある。この場合は,破断したものとみなす。
(5) フラットワイズ衝撃 板状の材料から作製した試験片を,板の面に垂直な方向から衝撃すること。
(6) ひょう量 ハンマの,試験片衝撃位置に対する持上げ位置の位置エネルギーの大きさの呼び。
(7) 試験片支持台の水平面 試験片支持台の,試験片を置く面。
(8) 試験片支持台間の距離 左右2個ある試験片支持台の支持台端部分相互間の最短距離(図2参照)。
(9) 衝撃刃の刃縁 試験片に衝撃を与えるハンマの刃先部分の頂部の直線部分。
(10) 打撃点 理想的な形状・寸法の試験片を,その試験片に対応する正常な位置に調整された試験片支持台の水平面上に載せ,これに衝撃刃の刃縁を接触させたとき,刃縁側に生じる接触部分の中点(図2参照)。
(11) 打撃中心 ハンマが水平回転軸中心線の周りを揺動するとき,ハンマの全質量がその点に集中して運動しているとみなせる位置。
(12) 衝撃速度 ハンマが試験片を衝撃する瞬間におけるハンマの打撃中心の線速度。
(13) 空振り 試験支持台に試験片を載せないで,持上げ位置からハンマを振り降ろし,振上がり側に振り上がらせること。
(14) 試験機のエネルギー損失 指針(置き針)を伴って,ハンマを持上げ位置から空振りさせたときの振上がり位置を測定し,それから計算した二つの位置間における位置エネルギーの差。
(15) 衝撃試験時のエネルギー損失 衝撃試験時にハンマが持上げ位置から,試験片を衝撃し,破断させた後,振上がり位置まで運動する間に,ハンマと指針(置き針)の空気抵抗及び摩擦抵抗によって生じるエネルギー損失。
3. 試験片の状態調節並びに試験温度及び湿度
3.1 試験片の状態調節 試験片は,原則として,試験前にJIS K 7100の標準温度状態2級及び標準湿度状態2級[温度23±2℃及び相対湿度 (50±5) %]において48時間以上行う。
3.2 試験温度及び湿度 試験は原則として3.1と同じ温湿度[温度23±2℃及び相対湿度 (50±5) %]の室内で行う。
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