JIS P8147:1994 pdfダウンロード
JIS P8147:1994 pdfダウンロード。紙及び板紙−静及び動摩擦係数の測定方法 Paper and board- Determination of the static and kinetic coefficients of friction
1 適用範囲
この規格は,水平法及び傾斜法を用いた摩擦試験方法並びに摩擦係数を測定する手順について規定する。ISO水平法による測定方法では,最初の状態の静摩擦係数及び/又は一定回数表面が磨耗した後の静及び動摩擦係数を測定する。水平法による測定方法では,最初の状態の静摩擦係数及び/又は動摩擦係数を測定する。傾斜法による測定方法では,最初の状態の静摩擦係数を測定する。 紙及び板紙に適用できる。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 ISO 15359:1999,Paper and board−Determination of the static and kinetic coefficients of friction−Horizontal plane method(MOD) なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語 注記 対応国際規格:ISO 4046,Paper, board, pulp and related terms−Vocabulary(MOD)
JIS P 8110 紙及び板紙−平均品質を測定するためのサンプリング方法 注記 対応国際規格:ISO 186,Paper and board−Sampling to determine average quality(IDT)
JIS P 8111 紙,板紙及びパルプ−調湿及び試験のための標準状態
注記 対応国際規格:ISO 187,Paper, board and pulps−Standard atmosphere for conditioning and testing and procedure for monitoring the atmosphere and conditioning of samples(MOD)
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS P 0001によるほか,次による。
3.1 摩擦(friction) ある物質の表面を,同じ物質の他の表面又は他の物質の表面で滑らせたときに生じる抵抗する力。
3.2 静摩擦(static friction) ある表面上を,他の表面で滑らせて移動を始めるときに抵抗する力。
注記 移動の開始に必要な力は,移動を始めるときに抵抗する力に等しい。
3.3 静摩擦係数(static coefficient of friction)μS 摩擦試験において,静摩擦と試験片の二つの表面に垂直に働く力との比。
3.4 動摩擦(kinetic friction) ある表面上を,他の表面で滑らせ続けるときに抵抗する力。
注記 滑らせ続けるのに必要な力は,滑らせ続けるときに抵抗する力に等しい。 3.5 動摩擦係数(kinetic coefficient of friction)μK 摩擦試験において,動摩擦と試験片の二つの表面に垂直に働く力との比。
3.6 ランプタイム(ramp time) 水平に働く力が,ゼロから静摩擦の値まで上昇するのに必要な時間。
4 測定方法の種類 摩擦係数の測定方法の種類は,次による。
a) ISO水平法
b) 水平法
c) 傾斜法
5 原理
試験する表面同士を,お互いに水平で,かつ,均等な圧力で接触するように置く。ISO水平法及び水平法では,滑りを始めるときに必要な力(静摩擦力)と,互いに相対する表面を滑らせるときに必要な力(動摩擦力)とを測定する。傾斜法では,傾斜板の角度を徐々に上げ,滑りを始めたときの角度を読み取る。
6 ISO水平法
6.1 概要 ISO水平法では,最初の滑りの静摩擦係数,3回目の滑りの静摩擦係数又は3回目の滑りの動摩擦係数の少なくとも一つを測定する。
注記 最初の静摩擦係数よりも3回目の静摩擦係数のほうが小さくなる傾向にあり,また,3回目の静摩擦係数の方が,ばらつきは小さくなる。
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