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  • JIS R3255:1997 pdfダウンロード。ガラスを基板とした薄膜の 付着性試験方法 Test methods for adhesion of thin films on glass substrate 1. 適用範囲 この規格は,ガラス基板上に形成された,厚さが1μm以下の金属,金属酸化物又は金属窒化物の平たんな薄膜の付着性の試験方法について規定する。 2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 (1) 半球状圧子針 先端を半球状に磨いた硬質材料からなる圧子針(スタイラス)。 (2) 針荷重 圧子針を介して試験片表面に加えた力。 (3) 負荷速度 針荷重が単位時間当たりに増加する割合。 (4) スクラッチ速度 試験片に圧子針を押し付け,試験片をその面に平行かつ直線的に移動させる速度。 (5) スクラッチ試験方法 圧子針を一定の負荷速度及びスクラッチ速度で試験片に押し付け,薄膜に損傷の生じる荷重から,薄膜の付着性を試験する方法。 (6) マイクロスクラッチ試験方法 圧子針を水平に微小振動させながらスクラッチ試験を行い,薄膜の付着性を高感度に試験する方法。 (7) マイクロインデンテーション試験方法 圧子針を傾斜した試験片に一定の速度で押し込み,針荷重の異常変動から薄膜の付着性を高感度に試験する方法。 (8) 臨界損傷 試験領域で最初に膜のはく離が生じている状態。 (9) 完全損傷 試験領域で100%はく離が生じている状態。 (10) 臨界損傷荷重 臨界損傷をもたらす針荷重。 (11) 完全損傷荷重 完全損傷をもたらす針荷重。 (12) 薄膜の付着力 ガラス基板に対する薄膜の付着性を臨界損傷荷重,完全損傷荷重又は臨界荷重を基に算出したせん断応力で表したもの。 参考 密着力,付着強度ともいう。 3. 試験方法の種類 試験方法の種類は,次のとおりとする。 (1) マイクロスクラッチ試験方法 (2) マイクロインデンテーション試験方法 4. 標準試験片 この装置の校正に用いる標準試験片は,石英ガラスを基板とし酸化チタンの薄膜を付着させたもの(付着力の比較的小さい標準試験片)と石英ガラスを基板としクロムの薄膜を付着させたもの(付着力の比較的大きい標準試験片)とする。 (1) 石英ガラス基板 四塩化けい素を原料として気相法によって合成した石英ガラスインゴットを板状にスライスして,両面研磨機によって粗く研磨した後,酸化セリウムを使用して鏡面に磨きあげる。洗浄は,酸洗浄,超純水洗浄及びイソプロピルアルコール洗浄を超音波振動を与えて行う。 (2) 酸化チタン薄膜標準試験片 プレス成形した酸化チタン蒸着物質を用い,(1)の石英ガラス基板に,真空蒸着法によって厚さ約80nmの酸化チタンの膜を生成させたもの。石英ガラス基板を約300℃に加熱し,蒸着室の真空度が1.0×10−3Pa以下になるまで排気を行った後酸素を導入し,真空度が約1.7×10−2Paになった時点で酸素を導入しながら反応蒸着を開始し,所定の膜厚になるまで蒸着を行う。成膜速度は,約0.3nm/s程度とする。 (3) クロム薄膜標準試験片 純クロム製ターゲットを用い,(1)の石英ガラス基板に,スパッタ法によって厚さ約100nmのクロムの膜を生成させたもの。 スパッタガスにはアルゴンガスを用い,スパッタ装置のスパッタ開始前の到達圧力は3×10−4Pa以下,スパッタ時のガス圧力は0.2Pa,成膜速度は約5nm/sとする。 5. 試料試験片 試料試験片は,次に示す構成,寸法及び形状をもつものとする。 (1) 試験片の構成 表面が平たんな薄膜で,針荷重程度の力学的負荷では全体がたわみ変形しない基板の上に形成する。 (2) 試験片の寸法 試験片の最大寸法は,試料台に載せて固定できる大きさとし,最小寸法は,固定した後に試験面が5×5mm以上確保できる大きさとする。 (3) 薄膜の厚さ 測定可能な最大厚さは,半球状圧子針を試験片に押し付けることによってできる接触円の半径程度である。 6. 標準試験片及び試料試験片の保管 標準試験片及び試料試験片の保管は,油分,水分などの付着を防ぐ目的で,乾燥空気及び窒素ガスを封入した密閉型の容器中に保管する。 7. マイクロスクラッチ試験方法 7.1 測定原理 測定原理を示す模式図を図1に示す。ダイヤモンド製圧子針をカンチレバーを介して試験片面に押し付け,このカンチレバーの支点を試験片表面に平行に微小な振幅で振動させると,試験片と圧子針間に作用する摩擦力に応じて圧子針にスティックスリップ振動が生じる。薄膜に損傷が生じると,圧子針に作用する摩擦力が不規則に変化するので針先の運動は大きく変化する。この微小振動と直角の方向に圧子針を移動させてスクラッチ試験(1)を行うと圧子針に生じる不規則な振動から,臨界損傷をはじめとする薄膜の付着損傷の発生を検知する(2)ことができる。 付着力は,臨界損傷荷重と完全損傷荷重によって表示する。 ガラス基板の押込み硬さ(3)が分かっている場合は,式(1)によって計算した押込み部の境界円...
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  • JIS R3646:1997 pdfダウンロード。化学分析用ガラス器具の 共通テーパーすり接手 Interchangeable conical glass ground joints 1. 適用範囲 この規格は,化学分析用ガラス器具の共通テーパーすり接手(以下,共通テーパーすり接手という。)について規定する。 ただし,全量フラスコに用いる共通テーパーすり接手は,附属書1,及び細口共栓瓶に用いる共通テーパーすり接手は,附属書2によってもよい。 備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示 JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器 JIS B 7502 マイクロメータ JIS B 7507 ノギス JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 ISO 383 : 1976 Laboratory glassware−Interchangeable conical ground joints 2. 種類 共通テーパーすり接手の種類は,次の4種類とする。 (1) 長形:表1による。 (2) 中形:表2による。 (3) 短形:表3による。 (4) ISO形:附属書3による。 3. 品質 共通テーパーすり接手の品質は,JIS R 3503の規定による。 4. 気密性 共通テーパーすり接手の気密性は,7.4の試験を行い,漏れによる圧力増加が,5分間で1.33kPaを超えてはならない。 5. 表面粗さ 共通テーパーすり接手のテーパー部分の表面粗さは,JIS B 0601の2.(1)(表面粗さ)で定義する算術平均粗さ (Ra) として1μmを超えてはならず,0.5μm未満であることが望ましい。 6. 記号,形状及び寸法 共通テーパーすり接手の記号,形状及び寸法は,長形は表1,中形は表2,及び短形は表3のとおりとする。 7. 試験 7.1 寸法測定 共通テーパーすり接手のテーパー部分の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ若しくはJIS B 7507に規定するノギス又はこれらと同等の測定器具を用いて測定する。 7.2 テーパー試験 テーパー試験は,次のとおり行う。 (1) めす形のテーパー試験は,表4に示すマスターゲージを用いて,これをめす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。 (2) おす形のテーパー試験は,(1)の試験に適合しためす形をゲージとして用い,これをおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。 なお,附属書A図2に示すおす用ゲージを用いて,これをおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べてもよい。 7.3 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量の試験は,JIS R 3503の規定による。 7.4 気密試験 気密試験は,次のとおり行う。...
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  • JIS R3651:1997 pdfダウンロード。化学分析用ガラス器具の 共通球面すり接手 Interchangeable spherical ground glass joints 1. 適用範囲 この規格は,化学分析用ガラス器具の共通球面すり接手(以下,共通球面すり接手という。)について規定する。 備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示 JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器 JIS B 1501 玉軸受用鋼球 JIS B 7502 マイクロメータ JIS B 7507 ノギス JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 2. この規格の対応国際規格を,次に示す。 ISO 641 : 1975 Laboratory glassware−Interchangeable spherical ground joints 2. 品質 共通球面すり接手の品質は,JIS R 3503の規定による。 3. 気密性 共通球面すり接手の気密性は,6.4の試験を行い,漏れによる圧力増加が,1分間で次の数値を超えてはならない。 S7〜S13 0.93kPa,S19以上のもの1.99kPa 4. 表面粗さ 共通球面すり接手の球面部分の表面粗さは,JIS B 0601の2.(1)(表面粗さ)で定義する算術平均粗さ (Ra) として1μmを超えてはならず,0.5μm未満であることが望ましい。 5. 記号,形状及び寸法 共通球面すり接手の記号,形状及び寸法は,表1のとおりとする。 6. 試験 6.1 寸法測定 共通球面すり接手の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ若しくはJIS B 7507に規定するノギス又はこれらと同等の測定器具を用いて測定する。 6.2 球面試験 球面試験は,次のとおり行う。 (1) めす形の球面試験は,表2に示すマスターゲージを用いて,これを共通球面接手のめす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。 (2) おす形の球面試験は,(1)の試験に適合しためす形をゲージとして用い,これを共通球面接手のおす形にはめ合わせ,がたの有無を調べる。 6.3 線膨張係数及びアルカリ溶出量 線膨張係数及びアルカリ溶出量の試験は,JIS R 3503の規定による。 6.4 気密試験 気密試験は,次のとおり行う。 (1) 装置 装置は,図1のとおり組み立て,コック及び試験品以外の接手部分にグリースを塗布する。 (2) 操作 試験に先立ち,装置自体の気密試験を行う。装置の気密試験は,まず水銀タンク⑰に試薬の水銀400〜500gを入れる。排気管⑪と真空ポンプを真空用ゴム管で気密に連結させる。切換コック⑨と排気用コック⑩は閉じ,コック⑬は開き,ポンプを始動させた後,排気用コック⑩を開く。装置内は徐々に減圧されて真空状態になり,水銀タンク⑰内の水銀はマノメーター⑫に上昇する。水銀柱の高さが約760mmに達したら,排気用コック⑩を閉じてポンプの作動を停止させる。約10分間放置し,水銀柱の降下がなければ,装置の気密試験は良好とみなす。試験終了後は,切換コック⑨をわずかに開き,装置内を大気圧にする。 球面すり接手の試験は,最初に試験品の共通球面すり接手の球面部分を適切な溶剤(例えば,シクロヘキサン)に浸した布でふいた後に溶剤に浸し,乾燥させる。...
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  • JIS R5213:1997 pdfダウンロード。フライアッシュセメント Portland fly-ash cement 1 適用範囲 この規格は,フライアッシュセメントについて規定する。 なお,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を附属書Aに記載する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS A 6201 コンクリート用フライアッシュ JIS M 8850 石灰石分析方法 JIS R 5201 セメントの物理試験方法 JIS R 5202 ポルトランドセメントの化学分析方法 JIS R 5204 セメントの蛍光X線分析方法 JIS R 5210 ポルトランドセメント JIS R 5211 高炉セメント JIS R 5212 シリカセメント JIS R 9151 セメント用天然せっこう JIS Z 1505 クラフト紙袋―セメント用 3 種類及び構成 フライアッシュセメントは,フライアッシュの分量によって,表1の3種類とし,ポルトランドセメント(5.2参照)及びフライアッシュ(5.3参照)で構成されるものと,クリンカー(5.1参照),せっこう(5.4参照),少量混合成分1)(5.5参照)及びフライアッシュ(5.3参照)で構成されるものとがある。 なお,前者の構成の場合,ポルトランドセメントに JIS R 5210の 5.3(少量混合成分)に規定する少量混合成分としてフライアッシュが含まれているときは,その量を表1のフライアッシュの分量に含める。後者の構成の場合,少量混合成分(5.5参照)の量は,クリンカー,せっこう及び少量混合成分の合量に対し,質量で5 %以下でなければならない。また,粉砕助剤の使用量はフライアッシュセメントに対し,質量で1 %未満とする。 注1) ここでいう少量混合成分には,フライアッシュを含めない。 4 品質 フライアッシュセメントの品質は,箇条6によって試験し,表2の規定に適合しなければならない。 なお,安定性は,パット法又はルシャテリエ法のいずれかの規定に適合すればよい。 5 原材料 5.1 クリンカー JIS R 5210の5.1(クリンカー)に規定するクリンカーとする。 5.2 ポルトランドセメント JIS R 5210に規定するポルトランドセメントとする。 5.3 フライアッシュ JIS A 6201に規定するフライアッシュI種又はフライアッシュII種とする。 5.4 せっこう JIS R 9151に規定するセメント用天然せっこう又はこれに準じるものとする。 5.5 少量混合成分 少量混合成分は,次に規定する3種類とする。 a) JIS R 5211の5.3(高炉スラグ)に規定する高炉スラグ。 b) JIS...
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  • JIS R7222:1997 pdfダウンロード。黒鉛素材の物理特性測定方法 Test methods for physical properties of graphite materials 1 適用範囲 この規格は,電気機械用ブラシ素材を除く黒鉛素材(以下,素材という。)の物理特性測定方法について規定する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS B 7502 マイクロメータ JIS B 7507 ノギス JIS B 7727 ショア硬さ試験−試験機の検証 JIS C 1602 熱電対 JIS C 1605 シース熱電対 JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 JIS K 8810 1-ブタノール(試薬) JIS Z 8704 温度測定方法−電気的方法 JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい 3 用語及び定義 この規格で用いる用語及び定義は,次による。 3.1 最大粒子径 顕微鏡観察したとき,隣接する50個の粒子の粒子径の最大値。粒子径は,顕微鏡観察のために研磨及び調製された試料の平らな表面上に現出する閉じた多角系の長径とする。観察面は,次のとおりとする。 a) 金型成形品の場合は,素材成形時の加圧方向と垂直な面とする。 b) 押出し成形品の場合は,押出し加圧方向と平行な面とする。 c) 等方圧成形品の場合は,任意の方向な面とする。 d) 加圧方向が不明の場合は,互いに直交する3面とする。 なお,3面で測定された各々の最大値の中の一番大きな値を最大粒子径とする。 3.2 校正 計器若しくは測定系の示す値,又は実量器若しくは標準物質の表す値と,標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業。校正には,計器を調整して誤差を修正することは含まない。 注記1 校正は,測定系の示す値と標準との器差を明らかにすること又は測定系の示す値と標準との関係を確立して器差の補正を可能とすることであるが,通常は,あらかじめ器差の許容値を定めて,その許容値を超える場合又はそのおそれがある場合には,修理,交換,転用などを行い,継続しては使用しないことで,使用時は,誤差が許容値を超えないようにしている。 注記2 校正の結果を使って計測器の表示値を補正するには,次の3方法がある。ここでいう補正とは,JIS Z 8103による。 a) 器差を計測器の表示値から除いて補正する。 b) 補正係数(標準の値付けられた値/計測器の表示値)を算出し測定時の計測器の表示値に乗じて補正する。 c) あらかじめ設定された許容値以下の器差の場合は補正せず,超えた場合は,修理するまで使用しない。 4 共通の装置 4.1 はかり 使用するはかりの最小読取値又は最小表示量は,1 mg以下とする。 4.2 長さ計 寸法測定には,最小読取値又は最小表示量0.01 mm以下の JIS B 7502に規定するマイクロメータ又は JIS B 7507に規定するノギスを使用する。 4.3...
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  • JIS R7231:1995 pdfダウンロード自焼式電極用ペーストの試験方法 Testing method for solderberg paste 1. 適用範囲 この規格は,自焼式電極用ペースト(以下,ペーストという。)の試験方法について規定する。ただし,アルミニウム電気分解に用いるペーストは除く。 備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 JIS K 2275 原油及び石油製品水分試験方法 JIS K 2437 フェノール類(フェノール・クレゾール及びクレゾール酸・キシレノール酸) JIS M 8812 石炭類及びコークス類−工業分析法 2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参考として併記したものである。 2. 試験項目 2.1 化学試験方法 灰分,水分,揮発分 2.2 物理試験方法 軟化度 3. 試料採取方法 3.1 ロットの大きさ 1ロットの大きさは,10〜15tとする。ただし,全量が10t未満の場合は,その全量を1ロットとする。 3.2 ロットからのサンプリング 1ロットからランダムに4インクリメントを採取する。1インクリメントの大きさは,約1kgとする。 4. 試料調製方法 3.によって採取したインクリメントは,ロットごとにまとめて二分し,それぞれ次の化学試験用及び物理試験用の試料とする。 4.1 化学試験用試料調製方法 4.1.1 破砕・縮分 化学試験用試料を15mm以下に破砕し,次にすり板上で5mm以下に粉砕する。粉砕した試料は,二分器により約1kgに縮分し,更に2mm以下に粉砕した後,約500gの二つの試料に分ける。 4.1.2 分析試料 4.1.1で得た試料の一つを2 000μmふるいを通過するように粉砕し,十分に混ぜ合わせて水分測定試料に当て,他の一つは,二分器で約125gに縮分した後0.5mm以下に粉砕し,更に二分器で約60gに縮分し,よく混合して揮発分及び灰分の分析試料とする。 4.2 物理試験用試料調製方法 4.2.1 破砕・縮分 物理試験用試料をできるだけ配合粒子を破壊しないように注意して25mm程度に破砕し,これを円すい四分法によって約500gに縮分する。 4.2.2 試料の成形 試料の成形は,次のとおりとする。 4.2.1によって採取した試料を長さ160mm,幅125mm及び深さ50mmの薄鉄板容器に入れる。 (2) JIS M 8812の 4.2.2(装置及び器具)に規定する乾燥装置をあらかじめ100〜140℃の範囲内の成形に適した温度に設定しておき,試料を入れた (1)の容器をこの中に入れ,試料を加熱して軟化させる。 なお,加熱温度は,報告に明記する。 (3) 試料が軟化した後,試料を入れた容器を取り出し,十分に混ぜ合わせた後手早く約65gを量りとり,90〜100℃に予熱した金型に挿入し,押し棒で約490N {50kgf} の荷重をかけ,径25mm及び長さ約80mmになるように成形する。冷却後これを金型から取り出し,軟化度試験の試料とする。試料は,3個成形する(付図1)。 5. 化学試験方法 5.1 灰分定量方法 5.1.1 要旨 試料を空気中で800℃に加熱灰化し,残留する灰の量の試料に対する百分率をもって灰分とする。 5.1.2 装置 装置は,JIS M 8812の5.2(装置及び器具)による。 5.1.3 操作 操作は,次の方法による。 (1) あらかじめ恒量にしてある灰化容器に試料約1gを正確に量りとり,薄く広げる。 (2) 室温にした電気炉の,あらかじめ測定してある等温帯に灰化容器を入れる。 (3) 炉の扉を少し開けて電気炉に通電し,約60分間で500℃に昇温し,その後30〜60分間で800℃に昇温し,800±10℃に保持する。保持時間は,通常1時間でよいが,灰化が困難と思われるものの場合には,2〜3時間とする。 (4) 灰化が終了したら灰化容器を取り出し,最初は,冷たい金属板上で10分間,次いでデシケーター内で15〜20分間冷却する。 (5)...
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  • JIS S3033:1997 pdfダウンロード。自然通気形開放式石油ストーブの 窒素酸化物排出量の測定方法 Measurement method of NOx emission rate for open type natural ventilating oil burning space heaters 1. 適用範囲 この規格は,燃料消費量(1)が600g/h以下の自然通気形開放式石油ストーブ(以下,ストーブという。)から排出される窒素酸化物排出量の測定方法について規定する。 注(1) 燃料消費量とは,正常燃焼状態にしたとき,燃焼する燃料の最大量を1時間当たりで表示したものをいう。 なお,1個の燃焼筒又は火口で燃焼する燃料の量とする。 2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 JIS G 3459 配管用ステンレス鋼管 JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯 JIS K 2203 灯油 JIS Z 8703 試験場所の標準状態 3. 測定方法 3.1 測定条件 3.1.1 試験室 a) 試験室内の温度 試験室内の温度は,20±10℃とする。 b) 試験室内の湿度 試験室内の湿度は,JIS Z 8703の表2に規定する[標準湿度状態20級: (65±20) %]とする。 c) 試験室内の雰囲気 試験室内の雰囲気は,試験開始前及び試験中の試験室内の空気に含まれる二酸化炭素濃度は0.2%以下,一酸化炭素濃度は0.002%以下,窒素酸化物の濃度は0.6ppm以下,二酸化窒素濃度は0.06ppm以下であること。この場合,燃焼に影響するような空気の流れがないこと。 3.1.2 試験用燃料 試験用燃料は,JIS K 2203の規定に適合する1号灯油又は製造業者の指定する燃料とする。 3.1.3 排ガス採取フード及び排ガス採取管 排気筒内の燃焼排ガスを採取する排ガス採取フード及び排ガス採取管は,燃焼排ガスの成分に影響を与えず,また,高温の燃焼排ガスに侵されにくい材質を用いるものとし,原則として次のとおりとする。 a) 排ガス採取フード 排ガス採取フードは,JIS G 4305に規定するSUS304を用い,原則として図1に示すものを用いる。ただし,図2に示すものを使用してもよい。 b) 排ガス採取管 排ガス採取フードに使用する排ガス採取管は,次に示すものを用いる。 1) 図1に示す排ガス採取フードを使用する場合の排ガス採取管は,図3に示すものを用いる。 3.1.4 試験用の計測器等 試験用の計測器等は,原則として付表1に示すもの又はこれらと同等以上のものとする。 3.2 燃焼排ガス中の窒素酸化物排出量の測定方法 燃焼排ガス中の窒素酸化物排出量の測定方法は,次のとおりとする。 a) ストーブの油タンク内に試験用燃料を油タンク容量まで入れた後,試験室に設置し,試験開始前及び試験中の試験室内の二酸化窒素,窒素酸化物,二酸化炭素及び一酸化炭素の濃度を測定する。 b) ストーブは,取扱説明書などに示す正常な最大燃焼状態で試験を行う。この場合,ストーブはあらかじめ最大燃焼状態で30分間以上燃焼させた後,次に示す方法で燃焼排ガス中の二酸化窒素,窒素酸化物及び二酸化炭素の濃度を測定する。 1) 放射形のストーブの場合 放射形のストーブは,図4又は図5に示すように排ガス採取フードの下端がストーブの上端に合うように置き,ストーブの上方で燃焼排ガスを捕集し,排ガス採取フードに設けた排ガス採取管を用いて燃焼排ガス中の二酸化窒素,窒素酸化物及び二酸化炭素の濃度を測定する。ただし,天板の構造などによって燃焼排ガスが十分に捕集できない場合は,十分捕集できる位置に排ガス採取フードをずらして燃焼排ガスを捕集する。
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  • JIS S5502:1997 pdfダウンロード。封筒 Envelopes 1 適用範囲 この規格は,紙製の一重及び二重の封筒(以下,封筒という。)について規定する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS B 7516 金属製直尺 JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語 JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法 JIS P 8119 紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法 JIS P 8122 紙及び板紙−サイズ度試験方法−ステキヒト法 JIS P 8124 紙及び板紙−坪量測定方法 JIS P 8149 紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法 JIS P 8150 紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法 JIS P 8155 紙及び板紙−平滑度試験方法−王研法 JIS Z 8401 数値の丸め方 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 3.1 窓付き封筒 封筒の表面若しくは裏面の一部に窓を開け,透明物を完全に接着させたもの,又は封筒の表面若しくは裏面の一部を窓を開けずに加工によって透視できるようにしたもの。 3.2 のりしろ 封筒を作るために重ねてはり合わせる部分(図1参照)。 3.3 フラップ 封筒の中に内容物を確実にとどめるために折り曲げる部分(図1参照)。 4 種類 封筒の種類は,呼称,寸法,窓の有無,構造などによって,次のとおり区分する。ただし,封入口は短辺にあっても長辺にあっても同一のものとみなす。 a) 呼称(記号),定形及び定形外の別並びに寸法による分類(表1参照) b) 窓の有無による分類
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  • JIS S5504:1995 pdfダウンロード。ノートブック Notebooks and exercisebooks 1 適用範囲 この規格は,文章又はその説明に供する図形を書くことを主目的としたノートブック及び小学校の授業を想定した学習帳(以下,ノートという。)について規定する。ただし,ルーズリーフ式のように用紙を自由に挿入又は取外しできる形式のものは除く。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS B 7516 金属製直尺 JIS P 0001 紙・板紙及びパルプ用語 JIS P 8116 紙−引裂強さ試験方法−エルメンドルフ形引裂試験機法 JIS P 8119 紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法 JIS P 8122 紙及び板紙−サイズ度試験方法−ステキヒト法 JIS P 8124 紙及び板紙−坪量測定方法 JIS P 8148 紙,板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法 JIS P 8149 紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法 JIS P 8150 紙及び板紙−色(C/2°)の測定方法−拡散照明法 JIS P 8155 紙及び板紙−平滑度試験方法−王研法 JIS Z 8305 活字の基準寸法 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS P 0001によるほか,次による。 3.1 中身 表紙及び裏表紙に挟まれた筆記に用いる紙の部分。筆記するためのページ。 3.2 中身枚数 中身の枚数。 3.3 中身原紙 中身に使用する材料となる紙のこと。 3.4 糸とじ製本 背の部分に糸を通してとじる方法で,ミシンとじ方式及びかがりとじ方式がある(かがりとじ方式は,図1参照)。 3.5 金具とじ製本 鉄線などを使用してとじる方法で,らせんとじ,針金とじ及びツインリングとじがある(図2参照)。 3.6 無線とじ製本 糸,鉄線などを使用せず,接着剤だけを用いてとじる方法。 3.7 けい けい線ともいい,中身に印刷されている線のこと。筆記するための補助となる線。 4 種類及び寸法 種類及び寸法は,表1による。 5 品質 5.1 構造及び外観 構造及び外観は,次による。 a) ノートには,教育上好ましくない図柄を施してはならない。 b) ノートは,6.1の中身原紙を用紙として所定の枚数を正確にとり,6.2の表紙用材料を表紙として,糸とじ製本,金具とじ製本又は無線とじ製本のうち,いずれかの製本方式によって,中身と表紙とを固着させる。その詳細は,次による。 1) 糸とじ製本 ミシン縫目が直線で容易にほつれることなく,ノートの折り目部分と一致していなければならない。表紙の一部が折り込まれる製本様式による場合は,折り込まれる部分が10 mmを超えてはならない。 2) 金具とじ製本...
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  • JIS T6112:1995 pdfダウンロード。歯科用水銀 Dental mercury 1. 適用範囲 この規格は,歯科用アマルガム用合金の練和に用いる水銀について規定する。 備考 この規格の引用規格及び対応国際規格を,次に示す。 引用規格 JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 対応国際規格 ISO 1560 : 1985 Dental mercury 2. 品質 2.1 外観 水銀は,3.1によって試験したとき,油,水,その他の異物などで汚染されていてはならない。また,ろ過,振とう後の水銀の表面は,鏡面光沢をもち,空気中で容易に酸化膜を形成してはならない。 2.2 注入 水銀は,3.2によって試験したとき,自由に注入ができ,残さ(渣)があってはならない。ただし,振とう後の小滴は,残さとみなさない。 3. 試験 3.1 外観試験 外観試験は,原容器内面における汚染の有無を調べる。また,3.2によって,ろ過,振とうした水銀の表面を目視によって調べる。 3.2 注入試験 注入試験は,次のとおりとする。 (1) 水銀約15g (1ml) を量り,JIS R 3503に規定するガラスろ過板を使用してろ過する。また,ガラスろ過板は,2030 せ 必要な場合には,減圧ろ過しておく。 (2) 容量100mlの化学分析用ガラスフラスコをよく洗浄して,100℃で乾燥後,冷却する。 (3) (1)の方法でろ過した水銀を,(2)のガラスフラスコに入れて栓をし,5秒間よく振とうした後,別の容器に注入する。 4. 容器 水銀の容器は,気密であって,輸送に耐える十分な強さをもち,かつ,水銀によって侵食されない非金属性のものとする。 5. 製品の呼び方 製品の呼び方は,規格の名称による。 例 歯科用水銀 6. 表示 水銀の包装には,次の事項を表示しなければならない。 (1) 規格の名称 (2) 質量及び含量 (3) 製造業者名及び所在地 (4) 製造番号又は製造記号 (5) 他の法定表示事項 関連規格 JIS T 6109 歯科銀アマルガム用合金 医療安全用具部会 歯科材料専門委員会 構成表 氏名 所属 (委員会長) 長谷川 二 郎 愛知学院大学 淺 井 康 宏 東京歯科大学 平 澤 忠 鶴見大学 高 橋 重 雄 松本歯科大学...
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