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JIS A1151
  • JIS A1151:2011 pdfダウンロード。拘束されたコンクリートの乾燥収縮ひび割れ 試験方法 Method of test for drying shrinkage cracking of restrained concrete 1 適用範囲 この規格は,外部拘束を行ったコンクリートの乾燥収縮ひび割れ発生日数を把握する試験方法について規定する。ただし,使用するコンクリートは粗骨材の最大寸法が25 mm以下の普通骨材を用い,標準養生を行った場合の材齢28日の圧縮強度が45 N/mm2以下となるコンクリートに適用する。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS A 1132 コンクリート強度試験用供試体の作り方 JIS G 3350 一般構造用軽量形鋼 3 試験用器具 3.1 一般事項 試験用器具は,供試体を拘束する拘束器具及び拘束器具を固定して供試体を成形するための型枠からなる。 3.2 拘束器具 拘束器具は,次による。 a) 拘束器具は,拘束形鋼からなり,図1に示すものとする。 b) 拘束形鋼は,JIS G 3350に規定する軽溝形鋼の呼び名1173で,断面積が7.27±0.16 cm2のものとする。拘束形鋼とコンクリートを定着する部分には,図1に示すように,9 mmの棒鋼を点溶接する。溶接する棒鋼の本数は,拘束形鋼の上下にそれぞれ5本ずつとする。溶接箇所は,棒鋼と拘束形鋼の接する両側5か所とする。 c) 拘束器具は,2枚の拘束形鋼が,平行で傾き及びねじれが生じないように組み立てる1)。 注1) 拘束器具は,例えば先端が10 mmのねじ切りした13 mmの棒鋼を10 mmのナットで締め付けて組み立てる。拘束器具を再利用する場合には,解体が容易となるようφ13 mm程度の鋼管で拘束形鋼を所定の間隔になるよう固定し,その中にφ9 mm程度の棒鋼を入れて両側からナットで締め付け固定する。 3.3 型枠及び組立 型枠及び組立は次による。 a) 型枠は,底板・側板及び端板からなり,図2に示すものとする。 b) 底板は,鋼製で供試体を作るときに変形のないものとする。 c) 側板は,鋼製とし,直線部から定着部にかけての変断面部は,コンクリート供試体の応力集中が少なくなるように直線部に連続した適切な曲面をもつものとする。また,コンクリートの打込みの際に,側圧によって変形することのないよう,側板の下端はボルト・ナット等で底板に固定し,上端は,適切な留め具2)を設けるものとする。 d) 端板は,厚さ10 mm程度の合板製とする。 e) 底板と拘束形鋼との組立は,ボルト・ナット等で行うが,拘束形鋼にひずみが生じないよう軽く連結する。コンクリートと付着させる拘束器具周辺は,油脂類が付着しないよう脱脂処理などを行う。 f) 拘束器具と型枠とを組み立てた状況を,図3に示す。底板と拘束形鋼,端板及び側板とを組み立てる場合,コンクリートの打込み時にセメントペーストが漏れないよう配慮する3)。また,脱型時の側板の取り外しを容易にするために,側板と拘束形鋼との間にゴム板を挿入する。ゴム板は,厚さ2〜3 mm,幅10 mm,長さ110〜120 mmとする。また,端板は,セメントペーストの漏れのない方法3)で,拘束形鋼に針金,クリップなどによって軽く連結する。 注2) コンクリートの打込みの際に,側板の上端が開かないように側板の上端を,図2に示す例図のように留め金具で抑えるとよい。 3) シーリング材などを用いて,隙間を充塡するとよい。 4 供試体 4.1 供試体の形状寸法 供試体の形状寸法は,図4に示すものとする。 4.2 供試体の個数 供試体の個数は,同一条件の試験に対して,3個以上とする。 4.3 供試体の作製及び養生 供試体の作製及び養生は,次のとおりとする。ただし,試験の目的によって特に定めた養生条件のある場合には,その条件による。 a) 供試体は,JIS A 1132の5.(曲げ強度試験用供試体)に準じて作製する。ただし,振動機は用いない。 b) 供試体の作製及び養生中の温度は,20±2 ℃とする。 c) 型枠脱型は,材齢7日に行う。 d) 供試体は,型枠脱型まで湿潤状態で養生する。湿潤状態を保つには,供試体を飽和水蒸気中に置くか,湿布で供試体を覆う。湿布で覆う場合は,その中の温度が水分の蒸発によって,周囲の温度より常に低くなるので,水分の蒸発を防ぐため湿布の上をプラスチックシートなどで覆う。
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