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JIS A1969
  • JIS A1969:2015 pdfダウンロード。室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の 吸着捕集・溶媒抽出・キャピラリー ガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び 分析−パッシブサンプリング Indoor air-Sampling and analysis of volatile organic compounds by solvent desorption/capillary gas chromatography-Diffusive sampling 1 適用範囲 この規格は,空気中の揮発性有機化合物(VOC)のパッシブサンプリング及び分析についての一般的な指針を示す。室内空気に適用する。 この規格は,炭化水素類,ハロゲン化炭化水素類,エステル類,グリコールエーテル類,ケトン類及びアルコール類を含む広範囲なVOCに適用する。これらのVOCの測定にはそれぞれの適用範囲が異なるサンプラ1)の使用を推奨する。ただし,低沸点化合物はその一部分しか吸着剤に捕集されないため,定性的な評価だけ可能である。また,準揮発性化合物は吸着剤に全て吸着されるが,一部分しか回収することができない。 吸着剤としては,一般的にやし殻活性炭が用いられるが,ほかにも多くの吸着剤があり1),VOCの測定にはそれぞれの適用範囲の異なる吸着剤の使用を推奨する。 この規格は,個々の有機化合物の濃度範囲が,暴露時間8時間の場合で10〜1×105 μg/m3のVOC測定に適用できる。 使用可能な範囲の上限は,使用するパッシブサンプラ(以下,“サンプラ”という。) の吸着容量及びガスクロマトグラフカラム並びに検出器の直線領域又は使用する分析機器の試料スプリット比によって決まる。 使用可能な範囲の下限は,検出器のノイズレベル,及び分析系,サンプラ並びに抽出溶媒からの不純物の妨害によるブランクレベルに依存する。 この規格は,試験実施者自らがサンプラを調製・作製することを前提としているが,この規格の規定を満たすものであれば市販品サンプラを用いてもよい。また,市販品サンプラを使用する場合は,箇条6及び8.2については,当該規定事項を参考に,使用するサンプラの取扱説明に従って操作する必要がある。 注1) 吸着剤は,やし殻活性炭が用いられるが,この規格で示される特性と同じ特性を示す他の炭素系吸着剤,又は吸着シートが知られている。これらを充塡又は挿入したサンプラが市販されている。 2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 JIS A 1960 室内空気のサンプリング方法通則 JIS A 1964 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)のサンプリング方法 JIS A 1966 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析−ポンプサンプリング 3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1964及びJIS A 1966による。 4 原理 サンプラを測定期間中空気に暴露する。空気中のVOCはサンプラの隔膜内を濃度勾配によって拡散し,吸着剤に捕集される。捕集されたVOCを溶媒で抽出し,これを水素炎イオン化検出器又は他の適切な検出器付きのガスクロマトグラフで分析する。濃度は,吸着量,暴露時間,抽出効率(8.5)及び事前に標準空気に暴露して決定する拡散取込み速度(8.6)から求める。
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