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JIS C0094:1993 pdfダウンロード。環境試験方法−電気・電子− 大気腐食に対する加速試験−指針 An appraisal of the problems of accelerated testing for atmospheric corrosion 1. 序文 この規格には,大気腐食の加速試験に関する全般的な見解が述べてある。 次の各項には,加速試験の種々の応用が述べてある。 2:実使用条件での供試品の性能予測試験 3:特定材料の品質及びその均一性を調べる試験 4:異種材料間の相互作用を調べる試験 5:腐食条件での装置又は部品の動作を調べる試験 6:加速試験の標準化に関する幾つかの見解 7:腐食試験に適用可能な一般的結論 2. 実使用条件での供試品の性能予測試験 理想的な一般的腐食試験の定義は,次のように書ける。すなわち,“短時間内,できれば2〜3時間以内,少なくとも2〜3日又は2〜3週間以内で,材料,部品又は装置の数年にわたる実使用条件での性能の評価ができる試験”である。 次に述べる理由によって,上記の理想的な試験は実施できない。 すなわち, − 実使用条件は,限定できない。非常に広い範囲にわたって変動する。 − 腐食現象を加速するためには,特定の腐食試験条件を厳しくしなければならないが,腐食の機構又は腐食生成物が実使用条件の場合と異なってくるおそれがある。 − 腐食試験条件を厳しくすると,その影響の現れ方は材料によって著しく異なる。 2.1 実使用条件 実使用条件で,腐食に影響を及ぼす最も重要な要因を次に列記する。 a) 気候:例えば,海洋,田園,都市,工業地帯及び熱帯の気候又はこれらの組合せ。 b) 気候条件の不規則な変動:場所による変動,同一場所でも季節による変動だけでなく,年変動,日変動,更に時間による変動。 c) 暴露条件:例えば,屋内,屋外,更に,屋外であれば遮へいの有無。 d) 大気汚染:例えば,特定の気候に限定されたものを除く砂じん及びすすの粒子,並びに一般的な腐食性ガス。 e) 供試品の位置:例えば,表面の位置,すなわち,水平か垂直か傾斜しているか,太陽光線の直射を受けるか,雨に対する遮へいの有無。同じ材料でも,ある面は他の面より著しく腐食されることがある。 実使用条件は,上記のように様々であるので,実使用条件での部品又は装置の腐食状況を予測する一般的な加速腐食試験方法は明らかに制定不可能である。 一つの試験方法で試験時間を変えることによって厳しさを変える方法,例えば,田園地帯で使用する場合は1日,海洋雰囲気で使用する場合には4日というような試験では,気候条件が異なれば腐食要因も異なるので,実使用条件で発生すると予想される腐食状況の実態は把握できない。 例えば,海洋気候に対しては塩水噴霧試験を行う,工業地帯の気候では二酸化硫黄を含んだ湿度の高い空気中で試験を行うなど,気候条件が異なる場合は試験方法を変えた方がより一層実際に近い結果が得られる。 しかし,残念ながら前に述べたa)〜e)の要因があるので,この方法によっても加速試験方法の問題点が解決されるわけではない。 これらの種々の一般的腐食試験は,その結果の解釈の仕方によっては多くの誤った結論を導き出すことになるので大変に危険である。10-06 JIS C0094
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